見出し画像

【Aohitokun's Thoughts】コロナその後とNFTアート

 コロナ禍も日常となりつつある。緊急事態宣言は、首都圏以外は2月末、首都圏は、3月7日に解除らしい。しかしこれを書いている、2月23日天皇誕生日の祝日、表参道は、コロナ前のような人出で混んでいた。

 一方で、飲食店は営業時間に制限がかけられ、表参道や裏原でも飲食店は軒並み、閉店している。青山、表参道の裏通りを歩くとテナントの空きがとても増えている。家賃が高いのでお客がいなかったら、資本力がなければすぐに焦げついてしまう。表参道も銀座も、というより日本全国、インバウンドのおかげで儲かっていたのだから、なおさらだ。

 それでも東京オリンピックは開催するのだろう。放映権をもつテレビ局にとっては、みんなコロナでお家にいるし、暗いニュースがあふれているし、視聴率を稼げる絶好のチャンスではないだろうか。IOCもテレビ局からの収入は欲しいはずだ。だから無観客でもOKなのだ。無観客で困るはJOCと日本だから。ただ選手たちも、応援がないと辛いとは思うが。

画像1

上:旧国立競技場解体工事2017年10月

 さて、コロナのため、延期になった展覧会は数知れず。画廊も感染対策で大変だ。当サイトで情報をお願いすると、みなさまのコロナ対策の苦労がビンビンと伝わってくる。それでも、がんばって展覧会を開催続けている画廊は多い。

 作家たちも一生懸命に制作した作品がお蔵入りになるのは、とてもつらいことは想像に難くない。作品を発表することは、自分の生存確認のようなものだ。似た話で、役者の方々も舞台やイベントが流れ、出番がなくなって引きこもっているとウツになってしまう人も多いと聞いた。

 早くかつてのような状態に戻ることを期待するしかない。でも世界は、おそらくいろいろな部分が変わってしまうのだろう。これから数年は、どこに行くにもマスクは必須なのは想像に難くない。すでにファッションアイテムのひとつだ。オープニングパーティもとうぶんできないと思う。

 コロナで世界が混沌としているなか、アート業界はどうだろう。アートフェアも欧米も大きな展覧会も聞かない。中国では、上海アートフェア開催の案内が来ていたが。

 そんななか、名門オークションハウスのクリスティーズ、NFTによるアート作品を初出品(コインテレグラフジャパン)というニュースを耳にした。ツイッターでもかなり注目をあびている。

 さて、アート業界も、NFTの世界に突入した! と言われてもピンとこない方も多いかも知れない。

 NFTとは、ノン・ファンジブル・トークンのことだ。ファンジブル(Fungible)とは代替え可能の意味。ノン・ファンジブルは代替えが効かない意味で、トークンとは証拠品、しるし、記念品などの意味。

 つまりゴッホのひまわりの絵は、ノン・ファンジブル・トークン(NFT)。1万円札は、ファンジブル。金融商品、債権などは、ファンジブル。不動産は、ノンファンジブル。

 実世界では、それほど難しい話ではないのだが、それがネットでも実体があるかのように、取引がされるというのだから、ことは簡単にはすまない。

 先のニュースでは、クリスティーズで、デジタルアートの作品をオークションにかけるという。トピから引用するが、「出品される作品は“Everydays: The First 5000 Days”というもので、SNSで"Beeple"という名前で活躍するマイク・ウィンケルマン氏による作品だ。〜中略〜 作品の入札開始価格は100ドルからとなっている。」

画像2

 上がその出品作だ。Beeple (b. 1981), EVERYDAYS: THE FIRST 5000 DAYS, 2021. Non-fungible token (jpg). 21,069 x 21,069 pixels (319,168,313 bytes). Minted on 16 February 2021. Starting Bid: $100. Offered as a single lot sale concurrently with First Open. Online, 25 February to 11 March(クリスティーズサイトより https://onlineonly.christies.com/s/first-open-beeple/beeple-b-1981-1/112924)

 デジタル作品だから、コピーは簡単にでき、複製なのか、オリジナルなのかは判別できない。だったらオリジナのデジタル作品にコピープロテクトをかければいいではないか、と素人考えが浮かぶが、それではダメなのだ。

文・あおひと君

続きはTokyo Live & Exhibitsで!→https://tokyo-live-exhibits.com/blog042/

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?