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郵便屋さんとスーパーカブとその日常。

郵便局はネタの宝庫⁉️
時はバブル全盛期。高卒でも誰もが普通に就職していたその時代に就職できてなかった私。
そんな私が父親の友人の薦めで入った郵便局。普通の会社員では味わえない世界が待ってました。郵政カブで走り回りバブル期からコロナ期直前まで働いた郵便屋さんの普通のお仕事では体験できない事や摩訶不思議な個性的な仲間達との思い出エッセイです。

まずは始まりのお話です。

この数年で80年代、90年代以来のバイクブームが訪れています。
いろんなバイクがありますが、見ない日が無いぐらい人気があるのはハンターカブ、クロスカブ、そしてスーパーカブではないでしょうか?

そのスーパーカブに私、げこすけは30年乗り続けました。お仕事で。

このエッセイではスーパーカブを30年お仕事で乗り続けた私のそのお仕事での思い出を語りたいと思います。

そのお仕事とは?

そう、郵便屋さんです。

1990年バブル絶頂期。私の高校生活
も終盤で、クラスメイトは進学や就職が決まり、車の免許を取ったのでどの車に乗るか?の話題で盛り上がってました。
なかでは卒業してないのにミニクーパーを契約していた強者もいました。

そんな中、私は自動車の整備士を目指して専門の短大受験をしたのですが面接で落とされ、クラスメイトの笑いの種になり進路も決まらずの身でした。
高校卒業したら進学か就職かが当たり前の時代の中、自由に仕事を選んで好きな仕事を転々とするフリーターというワードが流行り始めたのもこの頃です。

このバブルの時代は令和の現代と違ってとにかくスマートなカッコ良さ。高級でオシャレな生活、華やかさという時代でしたので、その新しい言葉がなんだかオシャレに聞こえたんですよね。

「まあ、フリーターで良いかな?」
今、流行ってるしなんだがフリーターってカッコイイし。と安易に考えていたのです。

卒業後どんな仕事をするかと考えていたら、父親が「仕事もせずにブラブラしとったらあかん❗️」と、父親の友人の郵便屋さんに勝手にバイトで雇ってくれと頼んでしまったのです。

今となっては父親に感謝ですが、この頃は血気盛んな年頃なので「なんで勝手に決めるんや⁉️」とケンカです。

その父の友人も私が幼少の頃から知っている方なので無下に断れず、嫌々郵便屋さんのお仕事が始まったのです。

その後どうなったのか?
次回をお楽しみください。

ご一読ありがとうございました^_^


郵便屋さんのアルバイト 雨の初日。


1990年の4月。
父親の友人が勤めているA郵便局での郵便屋さんのアルバイトが始まりました。

車の免許は持ってましたが、その頃の私の勤務先の郵便局では50ccのカブは無く自転車での配達となりました。

お仕事初日は忘れもしない雨。

支給されたカッパを着て郵政カブ(MD90)に乗った職員の方と配達先の現地で待ち合わせして郵政自転車で走ります。高校生の頃に年賀状の配達バイトをした事がありましたが、社会人になって自転車で郵便配達する姿はカッコ悪いなあと少し抵抗がありましたが、仕方ありません。
ひたすら待ち合わせ場所まで坂道を漕いでいきます。

職員の方と合流すると随伴訓練というものが始まります。早い話が職員の配達を後ろから着いて行き、配達の仕方を覚えるのです。

左手に持ったビニールカバーに入った地図と現在地点を確認しながら職員に着いて行き、配達先のポストに綺麗に投函するコツ、同姓の家が並ぶ所は誤配しやすいので地図に注意喚起の赤いマーカーで囲ってあり注意する事。
家によってはポストが無く、お菓子の缶の様な箱に入れる家など特殊な配達の仕方。二つ折り厳禁の郵便の配達方法等、教えてもらいます。
家によっては表札も無い家もありますので地図を見ながら確認していきます。

特に配達に関して注意する事は職員さんが丁寧に教えてくれます。
私が配属された班は割と話しやすい人が多くいろいろ教えてくれるのでその点はラッキーでした。
今にして思えば、他の班では未経験者のバイトや職員に対してもほとんど教えずに配達に行かせる荒法師の様な職員もいたので、そういう班に配属されていたら早々と辞めてたかもしれませんね。

この頃の郵便配達を行う集配課は朝8時から出勤して16時45分定時です。12時30分から13時45分まで局内で休憩なので12時頃には午前の随伴訓練を終えて郵便局に引き返します。雨の中、ひたすら自転車を漕ぎます。

500円でA定食、B定食を食べれる食堂があるので、そこで昼食をとりテレビを見ながら午後からの訓練に向けて休憩です。
もう、この時点でヘトヘトです。カッパを着ていたとはいえアルバイトに支給されるカッパは職員のカッパと違い薄いビニール素材なので雨も染み込み、隙間からも雨が入り込むので寒くて堪りません。高校生の頃の年賀状の配達のバイトとは配達先も違って勝手が違う環境に緊張感も増し増しです。

昼からも同じ様に随伴訓練です。
雨の中、自転車を漕いで職員の後ろに着いて走る。

(これから毎日これをするのか?)

折れそうな気持ちのまま初日が終わっていきました。


次回は自転車での配達を紹介しようと思います。

ご一読ありがとうございました。

自転車での配達編



随伴訓練から10日も経つと仕事も慣れてきました。

本来は郵便屋さんのお仕事は基本的には8時出勤、16時45分定時なのですが、配達支援のバイトなので本日の配達分の郵便が用意されてる時間9時30分が私の出勤時間でした。

一般的な郵便屋さんの1日の配達時間は3時間半から4時間程で配達できる分量を持ちますが、自転車だとカブに比べるとスピードが段違いに遅いので2時間半から3時間程の分量になります。
それを黒い集配鞄に詰めて、入りきらない郵便や大きい定形外郵便を緑色の長方形の形の鞄に入れて集配自転車のリアキャリアの左側に掛けます。郵便が多い時はその緑鞄を右側にも掛けて二丁掛けするわけです。
集配鞄は自転車の前に掛けて出発です。

その当時の集配バイトには制服は支給されてなく、私服で配達するので配達先のお客さんはバイトが配達してる事がわかります。高校卒業したばかりの男子が配達に来るので配達先の方々には「頑張ってるねえ。気をつけてね。」と声をかけてもらったり、缶ジュースやお茶をくれたり、可愛がってもらいました。
若さは得ですね(笑)

郵便の配達は基本的には左手で持てる厚みの束を太い把捉輪ゴムで束ねてあるのでそのゴムを外した郵便の束を左手の親指と人差し指で挟み、配達地図を人差し指と中指で挟み、配達先の家を地図で確認しながら配達します。
個人差もありますが2週間もあればおおよそ地図を見ずに配達できます。
それを両親指にはめた指サックで擦る様に確認しながら右手で取り、郵便受けに配達していくのです。
この指サックの効果ををつい先日まで高校生だった私が知るわけもなく、とにかく格好が悪い!ダサいと初めは職員から渡されたものを使いませんでした。
当然、紙が指先でツルツルするので配達も時間が掛かります。それを職員の方に指摘されて渋々使ってみると…

めちゃくちゃ配達しやすいー!!

と、なるわけです。大人の言う事は聞くもんですね。

つい先日まで高校生だった世間知らずの郵便屋さんの自転車での配達はまだまだ続きます。

今回もご愛読ありがとうございました。

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