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才能だけじゃ成功できない。実践したい4つの原則―『菜根譚』

人生ずっと順風満帆とはいかない

  • ITスキルに優れている。

  • 語学に秀でている。

  • 専門知識で抜きんでている……。

 そうした才能に恵まれて、努力を怠らなければ、ある程度のキャリアレベルまでは、まわりの人より昇進がはやいかもしれません。
 事業を立ち上げたとしても、支援者や幸運に恵まれて、快進撃が続くかもしれません。

 しかし、どこかで壁にぶち当たるときがきます。
 上り坂を駆けあがっていたのに、気がつくと、踊り場にさしかかっている。下手をすると、下り坂を転げ落ちている。
 ……順調だった人生が、何かの拍子で暗転してしまうことがあります。病気や事故など、運や巡りあわせもあるかもしれません。

 自分の力では防ぎようがないトラブルもあるでしょうけれど、日ごろの心がけやモノの考え方によっては、そのリスクを最小限にとどめることができるかもしれません。

 中国古典『菜根譚(さいこんたん)』の著者・洪自誠が挙げる、次の言葉に耳を傾けたてみたい。

利益(ビジネスチャンス)には、人より先に飛びつくな。
善行(他人を手助けすること)には、人に遅れをとるな。
分け前や施しは、限度を越えてむさぼるな(欲を掻いてはいけない)。
修養(日々自分を磨くこと)は、しんどいことがあっても怠けるな。
 
*守屋洋著『決定版 菜根譚』をもとに、神田が意訳しています。

 ここに挙げてあることは、人生の道を踏み外さないための原則といってもいいでしょう。
 すべてを実践するのは、ハードルが高いかもしれませんが、アタマの片隅において、いまの自分がやろうとしていることはどうだろうか、これらのモノサシに照らしあわせることを忘れないようにしたい。

最後に読み下し文を。

寵利(ちょうり)は人前(じんぜん)に居(お)るなかれ。
徳業(とくぎよう)は人後(じんご)に落(お)つるなかれ。
受享(じゅきよう)は分外(ぶんがい)に踰(こ)ゆるなかれ。
修為(しゅうい)は分中(ぶんちゆう)に減(げん)ずるなかれ。  

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