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ゆとりのある生活とは

父の容態があまり良くなく、母と2人での看病と仕事で辟易としている。

しかし彼女は格式高いホテルに泊まり、国内旅行だけでなく海外旅行にまで足を運んでいる。
絵師のイラストが使われているので同行なのだろう。

私は国内ですら満足に旅行をした記憶がない。
家族旅行と名ばかりの帰省ばかりでそれすらも1泊程の短期滞在だった。
関東圏から出る事もなく、修学旅行で初めて飛行機に乗ったし初めて2泊3日の宿泊を経験した。

ましてや海外旅行なんて一個人が行ける物だなんて思ってもいない。金持ちの道楽だと思っていた。

彼女は絵師と会う前から海外に何度も行っており、語学の勉強にも取り組んでいる様だ。
今回の旅行は恐らく彼女が通訳をしたのだろう。

英語を話せない私は海外旅行なんて夢のまた夢だし、学ぶ機会すら得られなかった。
しかし彼女は留学をし英会話スクールに行き英語を身につけている。

彼女の生活、生き方、見た目、仕事、センス、考え方、恋愛、性生活、全てが私にはないキラキラしたものだ。
歯を白くする為に歯医者に通うなんて考えもしなかった。服に何万円も使おうなどと考えた事もなかった。

一方で私はルックスに恵まれず職場と家の往復だけで毎日が終わっていく。
御世辞にも羨まれる様な見た目や生き方に成れず、ただひたすらに目の前の事をするだけで精一杯だった。

多分余裕のある暮らしとは目先の物事に捉われずに先を見て生きて行ける事なのだろう。

過去の私は目の前の事だけで先を見てこれなかった。
これからもそうだろう。

年齢も生まれも育ちも全て違う彼女と比較するのは烏滸がましいのは分かっている。
でも分かりたくないのだ。

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