見出し画像

仕事終わりに2時間半電車に揺られた話

明日は休みだから、ゆっくり寝ようと頭で思い描いてたはずなのに、今私は5分後に出発する特急に乗ろうとしている。



地元に帰ってからは、正社員ではなくフリーターとして日銭を稼いでいる。
レジ店員として採用されてから3ヶ月ほど経つが、なぜ人員募集したのだろうというくらい暇な職場だ。
バイト先の人と話すのが仕事ですと言われた方が、納得できるほどである。

今日も変わらず、バイト先の19歳の子と雑談していた。
久しぶりに呑みに行きたいなあと話しながら、未成年に話す内容では無かったなと若干後悔したが、共感力が高いからなのか普通に話が盛り上がった。

話している最中、友達から着信があった。
暇ではあるが、仕事中ではある為出るのを躊躇ったが、幸いにも店長が不在だったので、少し周りを見渡して出ることにした。

用件は特になく、単に暇だったから電話をかけた様だが、私がバイト中だと気付いてもお構い無しな様子だった。
呑みに行きたいと話していた最中だったので、雑談を遮るかのように呑みに誘った。
二つ返事でOKを貰うと、仕事中だという罪悪感と、放っていればずっと話すことになるなという思いから、すぐに電話を切った。

バイト先の子には、タイミングよすぎませんか?と驚いた表情で言われたが、自分でも驚いていた。
友達の電話のタイミングにではなく、自身の行動力に。
面倒臭がりな性格で、家にいる時でさえ布団から出たがらないのに、何が私を変えてしまったのだろう?
まあ単に飲みたかったからといえば、それまでなのだが。
頭に浮かんだ疑問はすぐに消え、また雑談に戻るのだった。


今日の自分の行動力には驚きを感じたのも事実だが、よく自分から誘ったなと褒めてやりたい気分でもあった。
休みをゆっくり寝て過ごすのも大変魅力的だが、年々会う機会が少なくなってきたのもあり、友達には出来るだけ会える時に会う方が、よっぽどいいのも知っている。
なんでも年齢のせいにはしたくないが、年を重ねたことで、行動力も出てくるのかなと電車に揺られながら思った。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?