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大寒仕込みの味噌を夏の土用に開封してみた。

今日は二十四節気の大暑、夏の土用の最後の日。
暦の上では今日で夏が終わるのですね。明日から秋かぁ…。

夏の土用に、楽しみにしていたことがあります。
それは、大寒に仕込んだ味噌を開封すること。
大寒はちょうど半年前。一年で最も寒く、冬の最後を締めくくる節気です。

昔から、大寒の時期に仕込んだものは腐らないとかよく育つなどと言われ、味噌や醤油を仕込んだり、この時期の氷水で墨をとき字の上達を願うなどの慣わしが日本各地に存在します。

それにならって、我が家も昨年から味噌を仕込み始めたらとびきり美味しかった。なので今年も!と意気込んで生協の味噌作りキットを注文したのですが、それがまた思いのほか大量で…。
ホットクック含む、家中の鍋という鍋を総動員して大豆を煮る事態に。寒ーい真冬に汗だくになりながら茹で上がった大豆を潰して塩と麹と混ぜて団子にして敷き詰める…。というのを延々やっていたら日が暮れた。

これはまだ第一陣。

ついには娘も助っ人にかり出されて、二人でこねこね、つめつめ。

よーくきれいに手を洗って、大事に大事に丸めます。普段から白玉団子を作っているので慣れたものです。
なんで潰しちゃうのに丸めるの?その方が隙間なく詰められるんだって。

糠漬け用に買った杉箱と、大きなホーロー鍋にいれた。ジップロックとタッパーで小分けにして作ったものは、一つは母に、一つはアメリカへと旅立ってゆきました。


それから半年後…。
大寒の寒い日のことなんて脳裏から吹き飛んでしまうくらい暑い暑い日。
夫が「味噌、あけてみようよ!」と言った。

ついに。
ついに。

さて、どうなってるかな?緊張の瞬間。

ひとまず、レインボーなカビパラダイスになっておらず、ホッ…。カビ予防のために、酒粕で表面をコーティングしておいたのでした!酒粕がついた部分は粕汁にすると美味しいのだとか。

器に取り分けると、あー!味噌だ、味噌ができてる!と歓声があがる。

どうする?
味噌汁にしちゃう?なんて、ウキウキしながらも、我慢できなくてそのままぱくっ。

あんなに真っ白だった大豆軍団がこんなに良い色に。

感動的な美味しさだったので、きゅうりをパキッと割って味噌をたっぷりのせて、3人でむしゃむしゃ。夏土用の暑さでクタクタになった身体に力がみなぎってくるようでした。

半年前の仕込みに、助けられました。

土用の中でも、冬の土用と夏の土用は特に厳しいと言われていますが、自分の中に一本ピシッと線を通してくれるような、大事な大事なタイムラインなのかもしれませんね。

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