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ストレスを感じたその時。わたしは何をしている?|裏の畑Body work部

月に一度のシュタイナーの絵の教室「裏の畑」。わたしは後半のBody workを担当しています。前半の美術部の様子はこちら↓


さぁ、この日もまず季節の養生のお話から。

3月12日・啓蟄。
陽気につられて虫たちが穴から這い出てくる時期、啓蟄。わたしたちも内側から小さな生命力の目覚めを意識しやすい時です。さて、そんな晴れ晴れとした空気を感じる春ですが、実はこの時期「抑うつ」状態になりやすいのです。
一体なぜでしょう?

「あぁ、よく寝た〜」と背伸びをして内から外へと出てければ良いのですが、人間の生活(特に日本)の春は、年度の切り替わりだったり、手続きごとが続いたり、お別れと出会いがあったりと変化がとても大きい。まるで春の風のようです。そして、体と心のキャパシティを超えて忙しくなってくると、自律神経系が乱れて気が滞ったり、そこにまた冬場に溜め込んだ水や熱のあまりなんかがあると、内側の陽気がうまく発散できずに「抑うつ」という状況に陥りやすいのですね。この日の養生は、この日に因んだ季節の気功など、体も心ものびのびとするためのお手当をお伝えしました。

そして後半は、SEE Learningの実践をしました。
SEE Learningとは、

S= Social(社会的)
E= Emotional(情動的)
E= Ethical(倫理的)

Learning(学び)

文字だけ見ても、なんのこっちゃ?とピンと来なかったりますが、自分の内側と繋がる感覚、それを元に相手と繋がる感覚、さらに、わたしと相手との関係性を包含したより大きな世界やシステムと繋がる感覚を養うプログラム、とわたしは理解しています。現在、世界25ヵ国の様々なコミュニティで実践されています。


内容的に道徳と似た雰囲気があり、「何が違うの?」と聞かれることもありますが、SEE Learningでは「体で感じる」という身体性をとても大切にしています。優しや、思いやりが大切ですよ、と概念的に学ぶのも大切ですが、実際にそれらを “体でどのように感じるのか”、“どのような経験の中でそれらを感じたのか”といった問いかけがなされていきます。

SEE Learningはかなりボリュームのあるカリキュラムがありますが、コロナ禍に
そのエッセンスを紹介した一冊としてPlaybookという本が作られました。
ご縁があって、わたしはその本のイラストを担当させていただいたのですが、どうしたら「Work」でなく「Play」なものとしてみんなの生活に寄り添った一冊になれるのか、ということを常に考えて描いていて、同じ問いを持ってこの裏の畑のコミュニティでも実践させていただいています。楽しい時間にしたいな。

前置きが長くなりましたが・・
そんなSEE LearningのPlaybookで一番初めに紹介されているのが、この日に取り組んだ「Help Now! Strategy-困った時のお助け術」です。状況によって環境によって、人の心も体も動きます。時にはハイ(躁状態)になりすぎてしまったり、ロー(うつ状態)になりすぎてしまったりすることがあるけれど、その真ん中にある「大丈夫」と思える状態に戻ってくるための手立てをまず学びます。「心の避難訓練」とわたしは呼んでいます。

赤い部分がハイゾーン、紫の部分がローゾーン、
その真ん中に「大丈夫」と思えるレジリエントゾーンがある。


そして、この日は、自分がストレスを受けた時に、どんな状態になりやすいのか?を話し合いました。

わたしはハイゾーンに入りやすい
わたしはローゾーンに入りやすい
など、ストレスに対する反応は人によって様々。

またとの時、一体どんな行動をとっているのか?
身体感覚はどのようなものなんだろう?
という問いを持ってみました。

ちなみにわたしは、ストレスを受けるとハイゾーンに入りやすいのですが、そんな時は結構ネットサーフィンをしていますね・・。特に何を調べたいというわけではなく、頭の中に浮かんだことを反芻させてそれに引っ掛かるようなキーワードをひたすら渡り歩いているような感じです。

問題を感じた時、なんでこうなってしまっているのか、答えを求めているのだけれど、その背景にあるのは「わたしのせいじゃないもん・・」という気持ち。
自分を責める気持ちからなんとか脱したくてもがいているのですね・・。


裏の畑・主催の間々田さんのお家で見つけた郡司ペギオ幸夫さんの記事。今日の内容とシンクロしている部分があって興味深い。


他のお話にも、「なるほど!」と頷いたり、「わたしもそういう時あるわ」と共感したり、驚いたり、人間の日々の営みがなんだか愛らしく思えてきました。これもコンパッションと呼ぶのでしょうか。こういう場があるって本当に幸せなことです。



写真提供:寺子屋てらこのゆかりさん。
ゆかりさん、いつもありがとうございます^^

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