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非モテチー牛がマッチングアプリをやってみたらなんの成果も得られませんでしたッ!!②

(先日書いた以下の記事の続編です。まだの方はこちらを先に読んでいただけると幸いです)


やる気が続かない

マッチングアプリに課金してから1か月が過ぎ、気づけば12月になった。進捗は絶望的だ。ゆうに100人は超える女性にいいねと熱烈なメッセージを送っても、大半は無視され、たとえマッチングしたとしてもやりとりが続かない。当初クリスマスまでに彼女を作るなどと意気込んでいたが、そんな気配は1ミリもないし、そんな現状に早くも飽きがくる始末であった。

毎回毎回テンプレートのメッセージを送るだけでも面倒だ。そのうえ、テンプレートじゃダメだ、もっと女の子が返信しやすいメッセージをじっくり考えろと世間は言うけれど、そんなものコミュ障にはどうすればいいのかわからない。

第一、女性のプロフィールに書いてある「相手に望む条件」みたいなのに「身長175cm以上」「年収600万円以上」「年上希望」(リードして欲しいの意)とか平気で書いてあるので、アプローチする気力も萎えてくる。

戦時中の訓練に庶民が使ってたショボい竹槍みたいな自分のプロフィールに悲哀を感じながら、こんな頼りない戦闘力で参戦しようなんて、いったい俺は何千円も払って何をやってるんだという気持ちになった。

そんなわけだからアプリへのやる気は続かない。結局、やりとりが続いているのは1歳年上の看護師Kさんだけになった。

会えない

Kさんは写真で見るに、ちょうど尼神インターの誠子を10歳若返らせてそのかわりに10kg太らせたみたいな感じだった。夜勤もあって仕事はなかなかに大変なようで、1日に1~2往復くらいのやりとりがノロノロと1か月ほど続いた。

確か、お互いにサンドウィッチマンのコントが好きという話で意気投合(?)したと記憶している。やりとりを始めて1週間で、「年も近いしタメ口で話してもいい?」とこちらから投げかけ、「全然えぇよ~」と返ってきた。僕が初めてマッチングアプリでタメ口で話せる女の子と出会えた瞬間だった。

どんな話をしただろう。お互いの仕事のこと、休日の過ごし方、好きな食べ物、YouTuber、お笑い芸人・・・。だが、やりとりを続けていくうちにだんだんわかってきた事実がある。

「・・・こいつ、俺に興味ねぇな。」

うすうす勘付いてはいた。まず相手から全く質問してこない。いつもこちらから話題を投げかけ、それに対して「そうだよね~」に毛が生えた程度の返信しかよこしてこない。僕と会話しようという意思がほとんど感じられない。いつも僕の会話をしようという努力が空回りしているのがわかる。

それから、名前を呼んでもらえないのも結構キツかった。僕は結構頻繁に「Kさんはどう?」「Kさん、お疲れさま~」とか、相手に名前で呼びかけるようにした(アプリ初心者向けの指南サイトで学んだコツである)。だがKさんは結局、僕の名前を1回も呼んでくれなかった。やりとりの割と最初の方で本名を明かしていたはずなのに。

もしかすると、途中でLINEに移行すればもっとスムーズにやりとりできたかもしれない。ビデオ通話をすれば雰囲気が変わったかもしれない。だが一番悔やんでいるのは、やはり「今度ご飯でも行きませんか?」の一言が言えなかったことだ。

年の暮れが迫る中、またもコロナウイルスが猛威を振るっていた。僕はこういうことに関しては臆病であるのに加え、相手がいわゆる医療従事者であるというのもあり、お誘いにどうしても躊躇してしまったのである。なんとも情けない。

そうこうしているうちに彼女を作る目標であったクリスマスがあっけなく過ぎ、あとはあれよあれよと仕事納め、大晦日、そして次の年を迎えてしまった。

1日の朝に「Kさんあけましておめでとう!年越しの時は何してたの?」とメッセージを送ったら、3日後に「病室で患者と一緒だったよ笑」とだけ返ってきた。僕はせめてあけましておめでとうぐらい返して欲しかったと思いながらため息をついたが、もしかしたら彼女は喪中だったのかもしれない。

夢も希望もない

こうしてKさんとのやりとりも、1日1~2往復だったのが2日に1回、3日に1回・・・と次第に尻すぼみになっていった。もう互いが互いに対して興味をなくしてしまったということだ。いや、相手の方からこちらには元々興味なんかなかったのだと思う。女性なら無料で登録できるし、暇つぶしにやっていたのかもしれない。実は彼氏持ちだったりするかも。

もうアプリを開くことさえ大儀になってきた頃、久々にいいね!が届いたので期待に胸をふくらませながら通知を見てみると、それは49歳のくたびれ果てたおばさんだった。雑然とした部屋の中ですっぴんの化け物が呆けた顔でこちらを向いて胡坐をかいている。僕は全身から力が抜けていくのを感じた。

このおばさんの1件があってから、登録解除しようと思い至るまでにそう時間はかからなかった。ただ、有料会員だったので、今まで使っていなかったいいね!が150個ぐらい残っていた。いくらマッチングしないとはいえ、これを使わずにアカウントを消すのはもったいない・・・そう思った僕は、最後の賭けに出てみることにした。

有料会員プランの期間が切れるのはちょうどバレンタインデーの頃だったと思う。その1週間前の金土日で、今あるいいね!を全部消費し、ブースト機能など使えるものはとにかく全て使い、僕が住んでいる県内の20代の女の子全員にいいねを送るような気持ちで、半ば自暴自棄の特攻をするのである。

とにかく誰でもいいからマッチングし、有料会員が終わってしまう前にLINEでのやりとりに移行できれば、もうこれ以上会費を払う必要はない。

そして運命の週末がやってきた。僕はスマホの画面を食い入るように見つめながら、何も惜しまず、なりふり構わずひたすらいいねボタンをタップし続けた。相手の顔写真があるとかないとか、プロフィールがちゃんと書いてあるかどうかなんてどうでもいいし、もはや見ていない。とにかく検索して出てきた女の子をかたっぱしから処理していった。

鬼の形相でいいねのタップをし続ける非モテの図

もはやアプリを使い始めた当時の高揚感は一切ない。もう全部どうでもよかった。自分の持っているいいねを空っぽにしたい。自分の可能性をゼロにしたい。アプリを消して早く楽になりたい。

そして、総勢150名以上の女の子にヤケクソでいいねを送った結果どうなったか。・・・記事のタイトルを見た方はもうお察しかと思うが、なんと、ただの1人ともマッチングしなかったのである。確か数名は足あとをつけてくかと記憶しているが、150名の女の子全員に見事にスルーされてしまった。

平均のマッチング率が5%とか10%とかと聞いていたから、まさかこうなるとは思っていなかったが、本当に悪夢が現実になってしまった。まさに竹槍で敵陣に突っ込んだ結果、当たって砕けて再起不能になるほどの致命傷を負った僕は、世間がバレンタインデーに沸いているのを尻目にそっとアプリをアンインストールした。

退会直前のプロフィールを晒してみる

ここで、退会直前のプロフィールをコピペしたものが残っていたので、晒すことにする。正直身の毛がよだつぐらい痛々しいが、失敗例として何かの参考になれば幸いである。(ただし、一部個人が特定できる可能性のある記載を削除・改変しています)

「閲覧ありがとうございます。

ペアーズ初心者です。お手柔らかにお願いします~
24歳で、営業系の仕事をしています!

職場と家(社員寮)を行ったり来たりの毎日で、
このまま年取りたくないな~と思ってて、そろそろ真面目に恋愛したいです。
コロナ禍ということもあり、今はアプリが出会いの主流だと聞いたので、始めてみました!
まずはゆっくりメッセージしつつ、徐々に仲良くなっていけたらうれしいです!

<性格>
何事も真に受けやすいかなと思います。
良く言えば素直、悪く言えば繊細、かな?
でも、最近前向きな性格になってきたなと感じてます。
決してお喋りが得意なほうではないのですが、
少しずつでもいろいろお話できたらと思います!

<好きなもの、こと>
映画(古めの洋画とか好きです)、カラオケ(歌は自信あります!)
ドライブ、登山、水族館、
旅行(大学時代は東南アジアやインドに行きました)、
美味しい店の開拓、散歩、カフェでぼーっとする
お酒🍺、コーヒー

※タバコ、ギャンブルは一切やりません。浪費癖もないです。
※SNSはあんまり好きになれず、LINEくらいしかやってないです。

よろしくお願いします!」


・・・いかがだろうか。まあ改善点は色々あると思う。最初のところのアプリを始めた動機なんて、正直女性にとっちゃどうでもいいことなので削除でいいし、性格のところは色々書きすぎで一体何が言いたいのかよく分からない。

アプリを始めた当時は「恋愛に関しては奥手で・・・」とかバカ正直に書いてたが、女性に対しては何のアピールにもなっておらず、むしろマイナスポイントだということに気づいたので1か月ぐらいで消した。そんな微修正を何度も何度も繰り返した結果がコレである。

もっと要点を絞って伝えたいことを簡潔に書かないといけない。ただでさえ何百人の男にアプローチされて当たり前の女性が、僕みたいなブサイクな非モテのプロフィールを読むのにかけてくれる時間なんて本当に本当に限られているのだから

さて、3か月で7,000円以上ものお金をつぎ込んだマッチングアプリであるが、これがドブ金だったのかというとそうではない。女性と食事にさえ行くことができず、そういう意味では成果はゼロだったが、その代わり色々と学びもあった3か月だった。次回(最終回)では、この経験を踏まえて、改めての全体的な感想や考察をつらつらと綴っていきたいと思う。(次回に続く)


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