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とりあえず、人のご厚意は受けたほうがいい

朝イチ届いたLINE

なぜ、短時間のうちに……

いろいろ言いたい…… 言いたいっ!

けれど、とりあえず、最寄り駅まで電車で行った後、コンビニで傘を買うようにと伝える。

そばにいないのだから、あとは自分で助けを求めるしかない。
思う以上に、やさしい人は沢山いる。
“助けていただく”能力も大切だ。


もうかなりかなり前のことだ。
残業で終電。
駅に着いたら雨が降っていた。

(けっこう歩くのに、傘、どうするかな…)

「あの……」

知らない人。

「っ? …はい」

「コレ、使ってください。家、近いんで……」

差し出されたビニール傘。
ありがたい。
でも……

「いやいや、あなたが濡れちゃいますよ。
 申し訳ないっ、大丈夫ですっっ!!」

「……。
 申し訳ないって……。」

その人は、すごーくさみしそうな背中で帰っていった。

やっちまった…
気をつかっているように見えて、人のやさしさを無碍に扱ってしまった……

夜道、雨に濡れながらとても反省した。

それからは、知らない誰かのやさしさをありがたく受けとるようにしている。

満員電車で片頭痛に耐えていたとき、少し離れたところから誰かがシュルシュル〜っときてくれて、
「席を譲りましょうか?」
と声をかけてくれたことがあった。

やや意識が朦朧としながらも、ありがたく腕を引いてもらい、座らせていただいた。



「みんなが疲れてキリキリしている満員電車でも、やさしい人って、けっこういるんだよ」


ある時、友人に話してみた。

すると、

「え? あの超絶混んでる路線で?! 
 ラッシュの時間に身動き取れたの??」

と、かなり驚いた表情。

「うん。一度目は、
 全身まっ赤な服きたおじさんで、
 ちがう時は、
 全身まっ青なワンピースをきた女の人で……
 声かけられて、腕を掴まれてスル〜って」

友人はますます驚いて、

「あの混雑をスル〜って……

 ホントに人?
 妖怪かなんかじゃない?」

カラフルで献身的なかたがたのイメージ

いやいや、派手ではあったけど、人だよ、
たぶん……(笑)


とりあえず…
人だろうが、
そうじゃないモノだろうが、
ご厚意はありがたく受けとれたほうがいいんじゃないかなという話。

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