桃・ジェンダー・太郎

昔々、あるところに、ジェンダーお爺さんとジェンダーお婆さんが住んでいました。 

お爺さんは山へ芝刈りに、お婆さんは川へ洗濯に行っていたのは過去の話。

 男性は外で仕事をし、女性は家事をするという固定観念は、ジェンダーロールを縛るものです。 

先進的なお爺さんとお婆さんは二人で洗濯に行きました。 

二人が川で洗濯をしていると、ドンブラコ、ドンブラコと、川上から大きな桃が流れてきます。

 お婆さん「あっ、桃!桃を始めとする果実が女性の肉体を含む欲望のメタファーとして扱われるのは、ジェンダーバイアスの現れであり、誤った認識です!」 

二人が桃をスルーして家に帰ると、果たしてそこには先程の桃が鎮座しているではありませんか。

 お爺さん「なんでやねん」

 そう、人間社会は理不尽に溢れています。 ストーリーの都合上、頑張ってレベルを上げてゲマを倒しても、パパスは死んでしまうのです。 

イベント進行のため仕方なく、お爺さんとお婆さんが桃を食べようと桃を切ってみると、なんと中から元気の良い男の赤ちゃんが飛び出してきました。

 爺&お婆「これはきっと、神さまがくださった奇跡に違いない!」

 それから数年の月日が流れ、桃から産まれた男の子はすくすくと大きくなりました。 

一方、お婆さんとお爺さんは赤ん坊の産まれた桃を研究し、終いには桃を母体とした生殖方法を確立しました。 何を隠そうこの老夫婦、クローン研究の権威として学会で名を馳せる存在だったのです。 人間社会は理不尽に溢れています。

 その後、技術の民間転用が始まり、全ての女性は生得的役割であった妊娠と出産という悪い鬼から解放されたのでした。 めでたし、めでたし。

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