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#35 呪術的な日々

自分の目の届かないところで起きていることが、基本的に信用ならない。

性格に問題があることは承知していますが、なぜか不安になるのです。
わたしのカルマそのものに欠陥があるかもしれない。

例えば、会社から勝手に命じられる定期健康診断の採血。
そもそも会社の指令により血を抜かれること自体に納得がいってないのですが、健康のためには仕方がない。
しかし万が一、目を背けている隙に、なにか謎の液体を流し込まれていたら困りますよね?
それで手の先から鋼鉄の爪が出せるようになるなら飛んで喜びますが、未知のウイルスをわたしで勝手に実験されたら嫌だ。どうせならX-MENにしろ。

そういうわけなので、注射されている時は病的なまでに針先を凝視しております。
看護師の方の方がギョッとして、よく目を背けます。
奇行しがちな患者。
不穏な動きがないか、心配なのです。



同じことは歯医者にも言えます。
優しいところだと、「今日はここをこうしますね」と伝えてくれる病院もありますが、それでも術式の最中は一切確認することができない。

口腔内で激しく回るドリル。もうすでに恐怖。

以前、一度怪しいことがあった。
どうも、親知らずのメンテナンスでなんの作業をしているのか不明な時間があった。コレはやられた。
麻酔をしているせいで感覚も曖昧で、その隙にICチップを埋め込まれてもきっと気付かないだろう。
歯医者さんは裏で国家機密に携わっていたのか。
何かあったときに政府や公安に、現在地を追跡されていると感じたら、いつぞや治療した親知らずが原因かもしれません。
もし追跡を免れたいと思ったら、歯茎をえぐり取るしかないな、と胸中に秘めながら、歯医者のカウンターで「(チップを)どうもありがとうございました」と言って頭を下げた。



あなたがわたしに課金をし、わたしはソシャゲへ課金をします。