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#1 呪術的な韓国旅行

旅行で韓国に行きました。

韓国は良い。
旨辛でホットな料理。
どイケメンな韓流スター。
荘厳な宮殿。全部好きです。

2回目の韓国旅行でしたが、今回は映画『ビューティー・インサイド』を直前に見たということで、特にテンション高めで参戦しました。来世は寡黙な家具職人に転生します。


今回は女子旅なので、30代のオネエおじさんはほぼくっ付いているだけ。
そして、やはり女子旅ではコスメ。
コスメに次ぐコスメ。
コスメティックの鬼と化した女子陣には時間という感覚がない。
歪んだ時空の中で、わたしはスマホをいじっていても良いのだが、変に気を使わせるのも嫌だ。
なので、まるで水槽のピラニアを眺めるような虚空の状態で陳列されたコスメを凝視しまくった。
無数のフェイスマスクを通して、その先にある虚無に辿り着こうと瞑想をする。わたしは異国の地でいったい何をしているのでしょうか。


さすがに死んだ目をしすぎていたので、いくつかの化粧品を裏返して読めないハングルの意味を勝手に妄想したり、ハンドクリームを試したりしていたら店員さんに声をかけられてしまった。
「まあ言葉も通じないだろうし、すぐ離れるだろう」と思っていたら、100点満点の日本語で話かけられしまい、八方塞がりとなったわたしは気が付くとシリコンのフェイスマスクを手にレジに立っていた。メンタルが赤ん坊並みに弱い。
「わたしは骨董品屋に入っても、絶対に壺コーナーに行ってはいけないな」と、ホテルで女子に混じってマスクを装着しながらしみじみと感じた。



あなたがわたしに課金をし、わたしはソシャゲへ課金をします。