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シリーズ3の慰霊か、異例か~皇室外交の失敗、中国~

外は氷の世界、童話のような話ですが、まだクリスマス前で少し早い。転倒骨折はしたくないと、ゆっくりへっぴり腰でいつもはノロいラブよりノロノロと歩く散歩。そのラブも滑って足を痛めないかハラハラですよ。


前回は、明仁皇太子夫妻の沖縄への訪問について書きました。皇太子時代の海外訪問には、皇太子夫妻以外の他の宮家の方々も随分行かれています。
これが本来のあり方で、私的旅行は旅行と記録されています。
海外訪問が活発なのは、戦後の日本の復興と関係があるでしょう。政府としては地に落ちた敗戦国、日本の国際的な立場を、アメリカの後ろ盾も借りて強固なものにすることが必要であったと思う。

この時代の皇太子ご夫妻の海外訪問は天皇の代理が多く、迷惑をかけたアジア、ヨーロッパに出かけて天皇のメッセージを伝えています。  

明仁皇太子は天皇陛下を恐れていたのか、殊勝にこなしています。自分より強い相手には逆らえないのです。
美智子妃はおそらく、こうした海外訪問で自分の見られ方、見せ方など大いに学んだことでしょう。そして水を得た魚のごとく衣装が作れて人々の歓声を聞け、自分の存在価値を確かめ満足したのではないか。勝気ですからね。

政府の意向もあり目的地以外への訪問も大目に見るということが、昭和47年以降は増えて国際親善という名目になっています。  

昭和60年から礼宮のタイ訪問が、年1回は行われるようになります。

昭和天皇が崩御なされ時代は平成になります。(1989、平成元年)

日本経済は1950年半ば以降から1990年のバブル崩壊まで経済成長をしてきており、経済界ではこのことを失われた30年と言いましたが、
国民にとっては平成時代そのものが、別の意味で失われた30年だったと思います。
 

  前置きがドンドン長くなりましたね。

平成の始まりの年に中国では天安門事件が起きます。これは経済政策の失敗に起因した中国共産党に対する不満が学生運動となり、軍部を使って鎮圧をしようとした中国共産党の姿が世界に映像配信されたのです。戦車の前に立ちはだかる民主化運動の学生に向かって戦車が進んだ映像をおぼえておられる方も多いのでは。中国共産党の最大の危機だったようです。このことで中国は世界から経済制裁を受けていました。

中国はこの制裁打開策のための方針として、日本の天皇の訪中を計画し数年かけて実現に漕ぎつきます。

政府は、天皇訪中の数年前から中国政府の懐柔を受けていたようです。

主にかかわっていたのは海部首相、宮澤喜一首相、加藤紘一官房長官です。この背景に中国進出していた日本の企業の存在があったと私は思います。
経済制裁はこうした企業にも少なからず影響をしたと思うのです。
戦後、1957年から1960年までに進出していた企業
資生堂、三菱商事、日立製作所、松下電器、三井物産、住友商事、三菱重工業、日本鋼管、日本製鉄、日本電気 日清食品は天皇訪中後に進出

主だった日本企業の思惑が政治家を動かし、中国の政策に乗ったのでは?
そしてこれは明確な天皇の政治利用です。

天皇の訪中は世界の経済制裁を破り非難されましたが、結果的に中国への制裁はなし崩しになったのです。

明仁天皇は昭和天皇から何を学んだろうかと私は思うのです。
軍部に翻弄され多大な国民の命や財産を失い、戦後さらに苦難を強いられた国民の姿を昭和天皇だけでなく明仁皇太子も見てきたと思うのです。軍が政治家に代わっただけなのに危機感はなかったのか?

中国では日本人もたくさん命を落としているし、置き去りにされた戦争孤児もいます。まして北京では、日本軍による南京虐殺の問題があり虐殺されたという数は、日本と中国では12万以上食い違っており解決していません。
天皇訪中後に中国はこの数を30万とし資料館を建て各国要人に見学させています。

1998年来日した江沢民主席は人民服で歓迎晩さん会に臨み、とうとうと両国の歴史問題を演説しテレビで流され、中国の歴史問題は解決していない姿勢が明確になりました。

スピーチ内容ははっきりしたものはさがせませんでした・・・
天皇が恥をかきましたからね

外交は戦いだと聞いたことがあります。
訪中までしたけれど日本に利することなく、いま私たちが知るのは映像で見る万里の長城を楽しげに歩く明仁天皇夫妻の姿です。遊び感覚が見て取れ、数年後、江沢民の訪日で自分たちの失敗を知るのです。

明仁天皇自身も訪中に成果はなかったと思っているでしょう。中国に行ったことをどう思うか側近に聞いたと言います。

雅子皇后が明仁天皇に煙たがられたのは、外交官のエリートであったことへの妬み、嫉みがあったと思います。自分より賢い女性は嫌いな明仁天皇です。

今日はとても長くなりました~

         今日も読んでいただき有難うございます。❤️

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