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国内初の「ユネスコ食文化創造都市」、山形県鶴岡市の魅力はここ!③〜農家レストランの先駆け 知憩軒〜

山形県鶴岡市の魅力を3回に分けてお届けする連載の第3回目は、「オススメの飲食店」について。

ご紹介するのは、鶴岡市櫛引にある農家レストラン「知憩軒(ちけいけん)」。丁寧に作られた田舎の郷土料理が美味しく、さらにオーナーである光さんの人柄にも惹かれ、筆者はこれまで何度も足を運びました。

連載第1回目の記事はこちら⬇︎

連載第2回目の記事はこちら⬇︎


広告はいらない、口コミが物語る知憩軒という特別な存在

知憩軒は鶴岡市の櫛引という、鶴岡駅からも車で約20分というお世辞にもアクセスが良いとはエリアにあります。そんな田舎にも関わらず特別ホームページで宣伝をしているわけでもなく、口コミで評判となった知憩軒。
地元のみならず県外からもお客さんが絶えない、知る人ぞ知る農家レストランです。

迫力のある木の看板

入り口には大きな木に美しく書かれた「知憩軒」という看板。
昔ながらの田舎をドアをガラガラと開けると、お店なのに実家に帰ってきたような懐かしい気持ちになる、心地の良い空間が広がっています。

オレンジの灯りがともる玄関
大きい窓からの景色を眺めながら

知憩軒は2004年から農家レストランとしての営業をはじめましたが、それ以前は民宿をされており、今も別棟に宿泊することができます。
夕食と朝食の2食付きで1人6000円からというとても手頃な値段で、光さんのご飯が2回も食べられるので宿泊がオススメです。

長南光さん

いつも食べていた食事のありがたさを思い出させてくれた光さんのご飯

光さんの作る料理は、すぐそばにある畑から採れた野菜を使ったり、地元の食材にこだわった田舎料理です。
添加物など不自然なものを使わない体が喜ぶ昔ながらのおかず達が、それぞれ小皿に綺麗に盛られて運ばれてきます。

一品一品丁寧に作られたお料理
胡麻豆腐はいつもの定番
季節の食材を使ったお料理達

「毎日私が食べているような、なんでもないものばかりだよ」と笑顔で言う光さん。

ふと実家の母のことを思い出しました。
実家に帰省したら母が作ってくれる家庭料理も、その本当のありがたみは大人になってから感じるようになった。

若い頃は煮付けや地味に見える料理より、洋食や少しおしゃれなメニューが食べたくて、マクドナルドのハンバーガーを買ってくれなかったことに文句を言っていた幼い頃の自分を思い出してふと笑ってしまいます。

光さんの料理や母が作ってくれたような、派手ではないけれど、でも食材にこだわって愛を込めて作ってくれた食事が、こんなに豊かだったなんて。それに気づいただけ、私は年を重ねたのだなと思いました。

品目が多いことは豊かさ

アーティスト光さんの感性が光る

光さんは以前印刷会社で働いていたこともあるようで、いたるところにセンスの良さが散りばめられています。
手書きだけれどもとても味があって、デザイン性が光る素敵な宿紹介の絵。

知憩軒を紹介した光さんの絵と文

色々とお話を聞いていると、お店の奥に連れて行ってくれ、見たこともないような美しい文字で書かれた写経や、刺繍で作った掛け軸のアート作品を見せてくれました。
お料理といいアート作品といい、光さんはアーティストなのだとさらにファンになってしまいました。

とても美しい手書き文字
織物で作られた掛け軸

知憩軒が愛される理由

知憩軒のお料理は、高級フレンチレストランやミシュランガイドに乗っているようなレストランのどこでも食べられない特別なお料理。

今は少し珍しくなっている田舎料理をお目当てにこの場所に来る人が多い中で、料理の美味しさに感動し、心まで満足するあたたかい空間、「知憩軒」。

ここまで知憩軒がずっと人の心を引きつけてやまないのは、光さんという人が作り出す空間だからだと感じます。

鶴岡市に来たらぜひオススメしたい場所です。

ふっくら炊かれたご飯が美味しい
手作りのご飯のお供達
人懐っこい猫も一緒に暮らしています

知憩軒(ちけいけん)
住所:山形県鶴岡市西荒屋宮の根91
定休日:火曜・水曜定休(不定休あり要問合わせ)
電話番号:0235-57-2130

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