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アタリマエ

子供産むまで全然意識しなかった世界として、格差社会や競争社会と言われている中で日々アタリマエとして信じて疑わなかった事がそんな縛りがいらないことに気づくこの瞬間の名前が欲しい。


以前、ペアレントトレーニングで学んだ「ワイン」と「日本酒」の品評会のルール。「ワイン」はいいね、の加点方式。一方「日本酒」は満点スタートの減点方式。いわゆる粗探し。日本人は昔から「日本酒」気質の人が多いらしいので子育ても子供のダメなところに目を向けて実はみんな元々満点なのにどんどん削られていくパターンもあるとか。(今はここまで露骨なことは減っていると思うけど、同じペアトレのママ達は自分は日本酒気質だと言っていた。)どう考えても「いいね」と言われる方がいいに決まってる。相手は子供だしね。そして、できない事を無視するわけではない。いざ環境を整えてスムーズにいくのならこちらの努力は惜しまないだけの話であって。ワインも日本酒も美味しいからもっと讃えていきたい。


「知らない事を否定する、不安に思う」のは当然なので知ろう、体験しよう、やってみよう!というわけで行ってきました、多様な教育の博覧会エデュコレ。このイベントは神戸に住んでるHUCメンバーであるくみりんが誘ってくれました。くみりんはアロマのサロンを経営していていつもいい匂いがする。可愛い。そしてフットワークが軽いのでいろんなイベントにくみりんあり。自分の学びも即座にシェアしてくれて本当抽象から転用までが早い。でも引き際も絶妙(爆笑)こういう女性といつまでも話していたい私なので、育てサロンOh LaLaの設立、運営にも頼りまくってます。控えめに言って大好き。


今回時間があまりなくてゆっくりできないのでとにかく時間内に聞けるトークセッションを目的にいざ。



「学校のアタリマエを問い直す」

~こどもの権利の視点から学校のあり方を見つめて~


今まさに就学前の子を持つ親として公立学校への不安は拭いきれないところです。私の小学校時代は先生が偉そうで体罰はアタリマエ。学校へ行きたくなくても行かないと先生と親からの説教、問い詰め、軽蔑、怒鳴りなどの罰が待っていて行かない選択は自分の首がどんどん締まるという感覚をずっと覚えているのでフラフラの体でなんとか学校へ行っていた事を思い出す。そう、私は公立学校には良い印象が全くないまま社会人になって子供が生まれてまた小学校へと出向くわけです。もうそれだけで冷や汗出そうになるけれど。こんなしょぼい記憶を頼りにするのは息子に申し訳なさすぎるのでとにかく多様に触れたい。一応ここまで来るのに人生でだいぶ学んでいますからそこまで拒否反応はないにせよ、とにかく断固、未来あるこどもにはあんな思いだけはして欲しくないと思っています。程度の差があれ、窮屈で生きにくいと思っているこどもはきっと多いのかなと思ったり。大人の考えすぎか、と言えるくらい手厚くても良いんじゃないかとも思います。


世田谷区立桜丘中学校の校長先生、西郷孝彦さんのお話

話し方から本当に丁寧で話の道筋がとても分かりやすくて一瞬で虜になりました。養護学校で教員をされていたとかで先生の視点がとても繊細で安心する。(私が学生の頃に出会いたかったなぁと思ったり。)こちらの中学校では廊下にカフェのようなテーブルが何台もあってそれぞれこども達がやりたいと思った事をやっている。ゲーム機を持ち込んでゲームしてたり、麻雀してたり、ハンモックがあったり。これってずっと教室で授業も給食も休憩も取らなきゃいけないアタリマエから見事に脱却していて、こども達のリフレッシュになるなぁと思いました。また「ゆうゆうタイム」と題して生徒が好きな先生とゆっくり話ができる時間を設けていたりして素敵だなと思いました。


OSを大事に

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人には凸凹があり、その凸凹にOSを備えていく事で勉強のスキルが習得しやすくなるんだとか。

1、みんな違っていい

2、愛情をもって生徒に接する

3、一人ひとりを大切にする

こうして大人達に接してもらえたこども達は自己肯定感が高まり、安定して勉強に取り組めたりするわけですね。んーわかりやすい。

そして一番興味深かったのは、非認知スキルを上げるのに幼児教育の要を中学生にも実践していこうとしている事。いつもこれは息子の療育やペアトレ、各種発達のセミナーで必ず感じることがある「大人や社会でも確実に有効なスキル」ということ。(もちろん言葉や態度には調整が必要ですが)

1、いう事を否定しない

2、話を聞く

3、アタッチメント

4、能力ではなく努力を褒める

5、行動を強制しない

OSの部分は日頃の小さな積み重ねが重要ですよね。


集団作りについて

なんとなく自分だけ意見が違ったり違和感があっても気にしないふりや我慢をしてきた経験があります。「はみ出さない」一体なんの意味があるんだろう。しかしこの日本で生きていくには重要なスキルではあるのです。ここで西郷先生は「みんなが同じ事をするのが正解だけでなく、たった一人のためにみんなが行動できることがいいことなんだ」とおっしゃっていました。一人がみんなに合わせる必要はない。とても優しくてなるほど!と唸ってしまいました。是非とも公立の学校でこんな理念を共有して欲しい!



箕面こどもの森学園の校長先生、藤田先生のお話

かの有名な箕面こどもの森学園の校長先生はかなりバイタリティ溢れる先生です。教員時代に抱いた教育現場の違和感からご自身で自由な学校を作るという行動力。NPO法人ということもあり自分たちで作り続けなければならないけれどその分やりがいや生きがいが大きい、そんな気がします。こどもの森といっても森にはなくて住宅街にあるそうですが一本一本の木が人であり、それらが集まって森と表現しているんだとか。

こんな学校があったらいいな

一人一人の個性に合った内容

こども自身が好奇心でやりたい事をやる

選択プログラム

多数決に頼らない

などなど。こども自身が全ての舵を取り、親や先生がそれをサポートする拡張家族のようなスタイル。

学校とは社会の縮図

どう生きていくのかを自然と教えているそうです。要は「自分を大切にできるように」。自分を大切にできないと他人を大事にする余裕がない事を指摘していました。確かに自分をよく分からない人は他人の状況など察することはできないですよね。しかし学校で自分を大事にし理解する力が備わっていれば自然と誰かの役に立ちたいと思うようになる気がします。こういうこと、私も教えて欲しかったなぁ。

「好きな事をやる」は「好きなことだけやる」ということではない

自分は自分として生きていくために手段や方法はたくさんあるという事。それは好きな事と少し違ってもそれがやがて好きな事に紐付くという事が体験できたら大きな自信となる。自分として生きていくための手段も少しづつ学校で教えてくれていたら理解できるこどもはもっといるだろうなと思う。


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初対面でHUCメンバーであるシュージーさんが隣だったけれど同じところで頷いて、同じところで笑ったりして、居心地よすぎました。初めていく場所でもHUCメンバーがいるとアウェイがホームになる事に改めて感謝したいです。






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