誰かに甘えて生きていく。そんな私の、都合の良い人生。
行きて行くことってつらい。
ただ、そんな毎日に、
なにげない、
幸せや喜びがあるから、
人は生きていける。
甘えたい。
この人に甘えておけば、
私はきっと苦労せずに生きていけるんだろう。
そう思った。
甘えたい。
この人に媚びを売っておけば、
私はきっと楽な人生を手に入れることができる。
甘えたかった。
正直、人に甘えて生きていくことができるのなら、
私はそれが一番だろうと思った。
でも、
誰かに甘えて生きていっていいのか。
自分の人生を、
自分で作っていくことを諦めていいのか。
今このチャンスを逃してしまったら、
もう二度と、甘えることができないかもしれない。
差し伸べられた手を振りほどってしまっていいのか。
誰かに甘えて、守られることを選択しなかったら、
この先、何度も、
苦しくて、苦しくて、逃げ出したくなることにたくさん出会うだろう。
つらくて、悲しい毎日を過ごすかもしれない。
でも、
自分の人生を
自分自身の力で、一生懸命生きてみたい。
自分の人生を濃ゆく、
いろんな色で作っていきたい。
本当は、すごく怖い。
真っ黒の人生になってしまうかもしれない。
どうなるか分からない私の人生。
ただ、純粋に、
わくわくしたいんだ。
チャレンジしてみたいんだ。
だから私は、
あの誘惑を、
必死に遠ざけて。
これで良かったのか分からない。
甘えておけば良かったのかもしれない。
勿体ないことをしたのかもしれない。
終電に揺られながら、
もやもやとする気持ちが溢れてくる。
今も、
あの人の甘い誘惑が頭の中でリピートし続ける。