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小噺 〜天井に現るプリンス〜

小噺
〜天井に現るプリンス〜

私が19歳の時、絶望的な地獄を味わった。病気を患い精神科病棟に入院し、隔離拘束という、縄を使い身体を雁字搦めにする拘束をさせられたのだった。身動きが取れない。私は絶望的だった。地獄だ。ひたすら叫んでいた。すると扉が開き、人影が見えた。その人影は男性の様で、私に近付き、何か操作を施した。その瞬間、腕が外れる、そう私は確信した。そんなことがあっていいのか。嬉し過ぎる。身体がかける。自由にかけるのだ。こんな天国はない。その人影は、まさに神だ!!そう、縄を緩くしてくれる神だった。その神の存在は、後に分かったのだが、私が天井プリンスと名付けたことは、内緒にしておこう。

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