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悪夢考2

悪夢


布団から起き上がれない

無気力
無感動

頭の中には
電話の受話器音
そう、あの
ツーーーーーーーー
という音が常になっていた。

ひどい過眠
朝は何とか起き上がって、
家族の
朝食とお弁当を作って送り出すと
速攻布団の中に入って眠った。

うつらうつらした中でお昼のサイレンが聞こえてくる。
もうお昼か…

…しばらくすると
夕方5時のサイレンが鳴る。
ノロノロ起き上がって
家族の夕食の準備を始める。

夕食を作り終わると
頭が痛いとか
そんなことをいって
また眠った。

根が真面目(?)
なもので、最低限度の家事はやっていた。

初期のうつ病患者あるあるで、
この時はまさか自分がうつ病になっているなんて思いもしなかった。

ただただ
無気力、無感動で
ツーーーーーーーー
の音とともに生きてた感じ。

やがて
仮眠の後に不眠がやってきた。

夜中の1時3時、
明け方の5時、
驚くほどその時間に
ぴったり目が覚めた。

とりあえず
トイレに行って、
布団の上に座り、
どの辺りの血管を切ったら確実に死ねるかななんてことを考えた。

死にたいという感情はこの頃から始まったみたい

1時
3時
5時
そんな短い時間の間にも
眠ると
必ず夢を見た。

しかも、見る夢は
決まって悪夢

人間の3枚おろし
どうやって人間を
3枚におろすんだよ!
魚じゃあるまいし。

今となっては
ちょっと笑えるけど
めちゃくちゃスプラッタだった。

そうしてこれが
この先10年以上も続く
悪夢の始まりでもあった。


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