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子どもを本好きにしたい~母と娘の攻防戦~

本を読む人生と読まない人生

「自分の子どもを本好きにしたい」と考える親御さんは多いと思います。私もそれなりに本は読んできた方なので、本を読む人生と読まない人生の二択なら、迷わず前者を選びます。本との出会いが人生を豊かにしてくれるのは言わずもがな。個人的には、本を読まない人はちょっと信用できないと思うほどです。


本好きというより本嫌い?

我が娘にも、幼いうちに読書習慣を身に付けてもらい、本好きになって欲しいと思っていました。しかしながら、現在小3の娘は、学校以外で活字に触れる気配は無し。家ではたまに読むのは漫画ぐらいで、もっぱらYouTubeやゲームに夢中のごくごく一般的な?小学生です。先日も予定のない休日に起き抜けからダラダラとYouTube視聴を続ける始末…。とうとう、業を煮やした私は…

母) はい!本日のYouTubeはオシマイで〜す!
 あとは動画以外で遊びましょう!
娘)ねえねえ~ ひまぁ~!何すればいいの~
母)暇なら、本でも読んだらどう?
娘)え~それだけは嫌!だって、本を読んだら 
 目が疲れるもん。
母)んなもん、YouTubeの方が疲れるわ!
娘)疲れないも~ん!

とこで道を間違えた?!

今の娘にとって「本」=「疲れる」という認識らしい。暇があれば、のんびり読書でもしていたいと考える私にとっては、かなり不本意な状況にあります。う~ん、こんなはずではなかったのに…。

私がこれまでやって来たこと
・言葉が分からない赤ちゃんの頃から
 絵本の読み聞かせをスタート
・幼児期は、毎晩、添い寝をしながらの、
 絵本2~3冊を読み聞かせ
・進級などの節目には、娘の好きな絵本を
 一緒に選びまとめて購入
・本屋や図書館に行って、
 日常的に本に触れる機会を作る

ここまでは、なんの問題も無さそうです。しかし、小学校入学以降に変化が訪れます。

・添い寝の必要が無くなり、子供部屋のベッドで
 一人で寝るように
・徐々に読み聞かせをしなくなる(学校で体力を使い果たした娘はベッドに入って3秒で夢の中へ)
・動画サブスクを契約。TVをネットにつないで、
 映画やアニメ、YouTube視聴し始める。 

動画サブスク導入は、コロナ禍で行動制限がかかった時に、母娘一緒にお家時間を充実させるための決断でした。しかし、このあたりから徐々に雲行きが怪しくなってきたような気がします。

読書 < 動画視聴

そして、ほどなく、これにゲームが加わりました。結局、現代は、読書よりも、もっとお手軽で楽しい娯楽であふれているわけです。娘だけでなく、大人である私にとっても、楽しく刺激的な動画ライフが始まりました。娘が主に視聴するのは、アニメや子供向けYoutubeなど。野放しにするわけにはいかないので、「1日〇時間まで」「30分見たら必ず休憩」など一応ルールを設定。しかし、動画を見ている間は決して「ひま~」とは言わないので、ついつい許してしまう結果に。子育て中、子どもの動画視聴とどう向き合うかは、親にとって共通の悩みだと思います。もはや「子どもを本好きに」という以前に「子どもの動画見過ぎ問題」について考えなければならない事態となっています。

ある日気付いた衝撃の事実

そんな日々が続いたある日、気付いてしまったのです。小学校に上がってから私が買ってあげた本のほとんどが読まれていないことに!
娘に買ってあげる本は、年齢に合わせて、だんだん絵の少ないものにシフトしていました。どうやら、肝心の文字は読まず、絵だけを眺めていたらしいのです。しかも、本のプレゼントは今となっては「あまり嬉しくない」ということでした。やるせない気持ちに襲われる私でしたが、逆に娘の本当の気持ちが分かって良かったのでは?!と思い直しました。漫画が読書の入り口になるというのもよく聞く話なので、相談の結果、娘が夢中になっているアニメ『SPY×FAMILY』(スパイファミリー)の漫画本を購入。それ以降は、「漫画で読む〇〇」的な本もあわせて、勧めてみたりしています。

娘との対話で見えたこと

下手に読書を強制してトラウマになり「本嫌い」なるというのが、最も避けたい最悪のケース。ここ最近は、娘の意向を尊重しつつ、状況を静観していました。そこからの、冒頭のシーンに戻るわけです。せっかくの休日にノープランでYouTubeに見入る娘に危機感を覚えた私。いい機会なので、ちょっと娘を深堀してみることにしました。

(母)なんで、本を読むのが嫌なの?
(娘)だって、文字を読むのが苦手だし、
   面倒くさいから。
(母)文字を読むのが苦手なら、学校の授業とか
 どうしてるの?勉強は好きって言ってたやん。
(娘)学校の授業は大丈夫。教科書も読める。
(母)じゃ「文字を読むのが苦手」っていうのは
 違うかもよ?まだ、文字だけの本を読むのに
 慣れていないだけじゃない?
 学校で読書の時間はある?
(娘)あるよ。でも、あんまり好きじゃない。
 だって、長いお話を読むのは疲れるんやもん!
(母)わかった。それ、練習と集中力が
 足りないだけと思うよ。
 短いお話なら読めるんじゃない?
(娘)うん!学校で時々読む
 「10分で読める本」なら読めるよ。

新たな一手

これまでの我が娘の学習状況を見ていて、授業ノートもちゃんととれてるし、理解度も高い方。いわゆる「ディスレクシア」(文字の読み書きに限定した学習障害)の可能性も薄いと判断。ならばと、娘が言う「10分で読める」シリーズをググってみました。

さっそく、「10分で読めるお話」「10分で読める物語」の2冊をネットで注文。本が届いたその日から「10分朝読書」を始めることになりました。まずは、ハードルの低い「10分」から続けてみるのが得策かもです!これを機に私も、老眼鏡片手に娘と一緒に読書タイムを楽しむのも悪くないかも知れません。

そして、その日から娘の部屋にはこんな貼り紙が…

毎朝10分 本を読む
めざせ!長い本を読む事(原文まま)


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