「介護現場の無視できない違和感」
障害当事者という形で介護福祉の現場に身を置いていると、しばしば「無視できない違和感」に出くわすことがある。
その1つが「便失禁」だ。
本来便失禁とは、障害や病気によって排便コントロールが難しくなった障害当事者が不規則なタイミングで便を漏らしてしまう状態を指す。
排便のタイミングだけでなく便の色や形状にも異常をきたすため、慢性的な便失禁に対しては運動療法や食事療法など、さまざまなアプローチがとられることが多い。
一方、最近の介護現場では「名ばかり便失禁」がはびこっている。
名ばかり便失禁とは私の造語。要するに、排便のサイクルそのものは正常なのにもかかわらず「タイミングが不規則だから」というだけで便失禁として見なされてしまうのだ。
名ばかり便失禁はおむつの定時交換を採用している介護施設に多い。
決まったタイミングでウンチしてくれないし、後処理も面倒だから便失禁として報告して薬でどうにかしてもらおう、というわけ。
そもそも、排便のリズムには時期によって多少のずれがある。たまごっちでもあるまいし、毎日決まった時間で出るほうが異常だ。
タイミングが多少ずれていても、色や形状、臭いに異常がなければ便失禁ではなく、通常の排便として記録すべきではないのか。
介護現場のあれこれについてはこちらのnoteも参考になる。
介護現場で違和感があれば、備忘録程度に書き留めておきたい。
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