見出し画像

痛みのある人に対する対応は難しい➖謙虚かつ慎重な姿勢で対応しよう!

人の痛みはわからない:これを前提に対応しよう!

改めまして、M.Jです。
この記事をご覧の皆さんは「人の痛みがわかる人」ですか?
ここでいう「痛み」は、「こころの話」ではありません。身体の痛みです。
そういう意味においては「人の痛みはわからない」と考えることが大事です。

つまり、痛みは現代医学をもってしても、血液検査などの「客観的なデータによる計測」はできないのです。
ということは、周りの人たちの対応の方法で「痛みのある人のストレスの大きさ」が変わってくると思います。

痛みのある人に対する適切な対応の方法は、「理解する」よりも「共感する」という対応のほうが適切で、満足度も高まると思います!
痛みのある人の思いを受けとめる」「謙虚かつ慎重に対応する」のが痛みのある人に対しての「適切な対応」なのかもしれません。

今回は、痛みのある人に対して「対応するかたに対するメッセージ」を中心に書いていきます。途中、難しい表現もありますが「どのような方法が適切なのか」の理由について書いています。《中盤から終盤にかけて伝えたいメッセージを書いています!
適切な対応の方法について、M.Jと共に学んでいきましょう!

痛みの性質の違い➖「過敏な人・鈍感な人」がいる

では、身体の痛みについて掘り下げていきたいと思います。
痛みは皮膚などの「外部組織」から神経を通して、「中枢神経(脳)」へ伝達します。
痛みの伝わり方
《1》外部からの刺激を受ける(例:打撲・切り傷・ひねる)→この刺激によって「発痛物質」が産み出される
     ⬇︎
《2》末梢神経の侵害受容器で感知→「発痛物質」を神経へ伝達する
     ⬇︎
《3》神経線維を通り、脊髄へ伝わる→「発痛物質」を脊髄に伝える
     ⬇︎
《4》感覚神経を通じて大脳皮質へ伝わる→大脳へ伝わることで「刺激」を「痛み」として感じる
解釈:上記《1》から《3》の場所では「刺激」としか感じない。上記《4》の「大脳の感覚野(感覚を司るところ)」で痛みとして認識する。
《参考:アクテージ:痛みはどうやって感じるの?》

ものすごく難しい話になって、申し訳ありません・・・。簡単に言ってみます。
あくまでも「痛み」を感じるまでは、外部からの「刺激」としか認識しません。
痛みの強さなどの「感覚的なもの」については、「神経の伝達」や「大脳の感覚野の機能」などで異なります。

よって、例えば同じような強度で打撲しても「人によって痛みが違う」ことが起こりえるのです。
痛みを感じる度合いが、人によって「とても強く感じる・少しの痛みに感じる・ほとんど痛くない」というように変わってくるのです。
いわゆる「痛みに過敏な人」「痛みに鈍感な人」といったところではないでしょうか?
このことにより「人の痛みはわからない!」と言えるのではないでしょうか!

以下の文献は、刺激の伝達から痛みに変わるまでのことについてわかりやすく書いてあります。ご覧いただけると有り難いです。

参考:痛みはどうやって感じるの?

病院における痛みの検査

客観的に計測することのできない「身体の痛み」ですが、主に病院ではどのように検査をしているのでしょうか?
「痛み」の要素を重視しているのは「整形外科」や「がん拠点病院相談支援センター」といったところでしょうか。
痛みの検査の方法としては「VAS」や「FACE   SCALE」が用いられているようです。
ここでは、「VAS」と「FACE  SCALE」について書きます。
VAS
1枚の紙に長さ10センチの線を引きます。10段階のうちのいくつかで「痛みの強さ」をみていきます。左端(0)が全く痛みがない、右端(9)が人生の中で最大の痛みという位置づけで「痛みの強さ」を患者さんが伝えます。
基本的に「患者さんの主観的な感覚」による検査の方法です。
FACE  SCALE
1枚の紙に数種類の顔が書いてあります。これは「痛みなしの顔」から「最大の痛みの顔」まであり、選んだ表情で「痛みの強さ」をみていきます。これらの顔の中から患者さんは「自分が感じている痛みの顔」を選んで伝えます。
VASと同様「患者さんの主観的な感覚」による検査の方法です。

現代の医学では、身体の痛みについて「客観的な検査の方法」が発見されていないので、患者さんの「主観的な訴え」で大きく変わっていきます。検査結果の捉え方が難しく、対応も難しいと考えられます。
おそらく、今後もすぐには「痛みの客観的な検査方法」が出てくる可能性は低いでしょう。仮にAI(エーアイ)の導入が出てくる社会になったとしたも「痛覚(=痛みを感じる感覚)を診る器械」が開発されない限り難しいでしょう。

痛みのある人対しての対応も「1人1人大きく違う」ので「オーダーメイド(個別)の方法」しかないのかもしれません。
つまり、痛みのある人「1人1人に合った対応の方法」というものがものすごく大事となってきます!

以下の文献は、主に病院で実施されている痛みの検査方法について書いてあります。ご覧いただけると有り難いです。

参考:【痛みの評価スケール】VAS・NRS等代表的な疼痛検査5種

痛みのある人に対する適切な対応

相手の話はこころで聴こう!

前述したように「人の痛みはわからない!」ということを前提にした行動をしなければなりません。痛みのある人に対しては、自分の考え方を大きく切り替えて「謙虚な姿勢」「慎重な姿勢」で相手の話をしっかり「傾聴すること」でしか対応ができないと思います。

この記事を読んでいただいた皆さんは、「〇〇さんの気持ちはわかるよ」という言葉が明らかに不適切であることはお分かりだと思います。よって、コミュニケーションの方法の工夫は必要不可欠です!
どのように対応すれば適切なのでしょうか?
痛みのある人に対する適切な対応
相手の話をしっかり聴く。→「相手主体」を強く意識する!
自分の経験談はできるだけ話さないようにする。→「デメリット」のほうが多い!
「うーん、そうなのですね・・・」のように声のトーンを落とす。
《このような状況での「元気のよさ」は明らかに不適切!》
相手の苦痛について「どのようなものか」は聴いて「イメージ」を把握する。
無理にプラスの方向にはもっていかない。→「共感すること」は大事!
✴️もう1つ上のレベルの方法としては、次のような方法があります。
◎「相手の言葉(感情)に応じた対応」を心がける!
《例1:相手が明るい時→少し明るい感じを出す。「いいですね」などの言葉かけをする
《例2:相手が落ち込んでいる時→話のスピードをゆっくりする。相手の存在を尊重する
上記はあくまでも基本中の基本です。状況によって「適切な対応」を考えることも大事です。

「痛みのある人に対する適切な対応」ですが、これは「精神的な悩みがある人への対応」にも必要な感じがします。
精神的に悩みがある人の対応についても「人によって考え方や感じ方が違う」ので参考になるのかもしれません。
このような対応の方法は、身につけておいたほうがいいと思います。

おわりに

この記事をご覧の皆さん、痛みのある人に対する対応は難しいはいかがでしたか?
痛みのある人に対して「理解はできない」という考えで、なお一層「謙虚」かつ「慎重」な対応が必要という認識を強くもつことが大事です!
そのためには「理解」と「共感」の違いを認識しなければなりません。あくまでも「共感」のように「イメージすること」ですので、最も大事なことは「相手主体」の姿勢です。
よって、日常の会話とは「一線を引く」感じで、会話を「技術的な感じ」で行うことが必須となります。
「相手の状態を意識した会話」を心がけていきましょう!

ご覧いただき、どうもありがとうございました!
今後とも、M.Jの記事をよろしくお願い致します。

補足事項

以下の記事は、素敵なライターが話を聴く技術について分かりやすく書いています。ご覧いただけると有り難いです。

関連記事:どんよりと晴れている:傾聴する技術

以下の記事は、私が「気づかい」を促進する視点で書いています。ご覧いただけると有り難いです。
関連記事:M.J:気づかいの効果:人間関係を良くする方法

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?