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辻村 深月 著 「サクラ咲く」

3つの物語が最後に結びつく。

1作目「約束の場所、約束の時間」
幼馴染の武宮朋彦、砂原美晴。
タイムマシンで未来からきたという菊池悠。
中学校を舞台に、物語が進む。
不治の病を治しに来た未来の少年、菊池悠。

「今から百年後の未来。悠の病気が新しく出てくる前に、何か、俺たちにもできることがあると思う。原因を突き止めたり、治す方法を考えながら、あいつの時代を待つことはできるはずだ」

武宮は未来の悠の病を必ず治すと誓う。

2作目「サクラ咲く」
塚原マチ、光田琴穂、守口みなみ、海野奏人、高坂紙音
中学を舞台に5人が繰り広げる青春。
図書室の本棚に挟まれたメモ。
文通のように続く。
誰が書いたものなのか。
恋愛、友情

3作目
「世界で一番美しい宝石」
高校を舞台に映画同好会の3人の男子が、立花先輩を映画のヒロインにすべく奔走する。
武宮一平、生田リュウ、平野拓史、立花亜麻里

図書館の司書、海野先生は良き相談相手

一平の父親は、製薬会社に勤める


3作目で繋がるんです。

海野先生?
どこかで見たな。。。

一平の父親ってもしかして。。。
苗字なんだっけ?
武宮。。。

1作目と2作目の主人公が大人になって3作目に登場する。

涙や感動はないんだけど、読み終えた後、爽やかな風が吹いた。

学校は誰のものだ、と声がする。
胸に深く、問いかけるような声だ。
今日だけは、こう考えても罰が当たらない気がした。
学校は、俺たちみんなのものだ。

「世界で一番美しい宝石」より

誰もがみな、主人公だ。
目立つ子も、目立たない子も
みんなそれぞれ一生懸命生きている

学生の方に是非読んでもらいたい1冊。


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