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無機質で整えられた街のどこか

私は今、深夜のホテルのロビーにいる。
少し寒い。前がガラス張りで、ホテルの前の道が見える。誰もいない。外はもっと寒いだろうな。
風呂に入れる時間までここで籠城を決め込むことにする。友達が同室で寝ているので、部屋が暗く何をするにも不便なので出てきたのだ。昼寝してしまったせいで全く眠くない。友達とカラオケオールしてから昼夜が逆転しているのだ。それに明るいところじゃないと思考もぼやけてくる。眠れないのにぼやぼやしていても時間の無駄だ。せっかくなので明るいところで執筆することにした。

ここは太平洋側にある日本のどこかだ。暖かいと聞いてきたのに、全然暖かくない。
将来は一人暮らしをしたいと考えているが、ここはどうも落ち着かない。住む候補にしていたが外すことにした。
何が落ち着かないかって、大きな建物が多い。タッパがある建物は怖い。チェーン店も多く、ゴミゴミと狭く並ぶ個人店がない。

人工的。その一言に尽きる。

人が人のために建てたはずなのに、一つの大きなシステムみたいな街だな、と思う。工場みたいな街。整えられた街。ひどく無機質な街だと思った。うまく言えないけど。こわい。
人のためにある街のはずなのに、その人さえもシステムの一部に組み込まれている気がする。


あ、今車が通っていった。こんな時間にどうしたんだろう。私にも言えることだけど。

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