政治家の私利私欲と政治家の無私無欲

いまだに、
「この国の政治家どもの私利私欲の酷さを知るにつれ、もはや憤る気力も萎え、呆れて力無く笑ふしかない」
なんてことを書く人が多い。
それが、案外、受けるので、あたしには、驚き。

政治家だって同じ人間、どの人も、わたしたちと同じ程度に、私利私欲のかたまり。
あんな金と名誉の亡者、政治家たちと自分はまったく違ふ。清廉潔白、子供たちの未来のために、愛のために今日も奮闘しながら生きてゐる、と本気で思へる人は、以下を読んでも何も響かないでせう。

政治家に腹を立てたり呆れたり。
国民主権、ってさういふ意味?
主権者は、君主だから、政治家は家僕?
人の上に人をつくらず、だったはずだけど。

国民のみなさま、なんて言はれてその気になってんだ。

税金さへ払ってゐれば、政治家を代表者とする国家や自治体に自分の要求を満たすやうに迫ることが出来る、といふのが国民主権だといふ感じ。

国民の権利を満たすための便利なドラえもん的機関が国家、なんですね。
この国家を操縦するのが政治家だから、
無私無欲、
ひたすら国民の皆様の幸福と安寧を希求して
日夜神々をまつりいのる、
天皇陛下のやうな政治家でないとダメなんですね。

民主主義の国では、政治は国民の品格を写し出す鏡らしい。独裁国とは違って、政治の在り方は原理的には主権者国民が決める義務(権利ぢゃない)があるのだから、さうなるよね。

現状なんでも政治家のせいにするのは、反抗期の中学生みたいに文句言ひながら、自分たちを支配する権力層にひたすら依存してきた日本人民の伝統としては正しい。

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