わたしには、遠距離恋愛をしている彼がいる。彼は台湾、わたしは日本。付き合ってすぐに離れ離れになったことに加え、新型ウィルスの影響でもう１年以上会えていない。

もう終わらせてしまったほうがいいのかもしれないと思ったことは何度もある。けれど、会えないつらさより、毎日おはようと言えたり、小さなしあわせをシェアできる喜びのほうがわたしには大きかった。

お互い違う場所で働き、生活をしていると毎日いろんなことが起きる。彼に側にいてほしいと思う気持ちがあふれてしまう時もあった。そういう時は、少し話をして落ち着きたかった。でも、彼はいつもわたしに寄り添ってくれなかった。最初は、本当に驚いた。人としてどうなの？とさえ思っていた。けれど、何度も繰り返す中でわたしは、こう思うようになった。

「ネガティブな感情は誰かに助けてもらって乗り越えるものではない。自分の力で乗り越えなくてはいけない」

側に寄り添ってくれる人がいることを今だって羨ましく思うし、そういう関係を自分は求めていたと思う。でも、彼を受け入れていく中で、寄り添ってくれないことでより悲しくネガティブになる自分がバカらしく感じ、自然にそう思えるようになった。

自分の心を整える方法は、いくつかある。友達とくだらないことを話す。ドラマを見て泣く。甘いもの、チョコレートを食べる。占いをひたすらする。手を丁寧に洗う。背筋を伸ばしてゆっくり歩く。深呼吸する。かわいいものを見つけて写真を撮る。温泉に行く。焼肉を食べる。

応急処置はこれらで何とかなる。でも、何か集中できるものが見つかったらもっといい。パン作りがすきだとかヨガにはまっているとかとても憧れる。ずっと探しているのだけど、まだ見つからない。

これからも遠距離恋愛は続いていく。でも、やっぱり早く会いたい。