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第1章④選ばれた!市民とそれを応援するプラットホームSENBOKU TRIALその4〜子どもがニュータウンの未来編

Hello,Note!
毎週金曜日にお届けする泉北ニュータウン物語。ゆるくときに隔週になりつつ更新しております。

泉北ニュータウン物語の全体像はこちらから

前回から、2018年1月に公募が行われた50周年を実施するにあたり市民とそれを応援するプラットホームSENBOKU TRIAL(市民委員)は、11名が選ばれた事例とその後の取り組みを紹介しています。

今日は、子どもや学生を巻き込み、泉北の内側・外側からまちの魅力を再発見するというテーマでお届けします。今日はお二方をご紹介します。


SENBOKU TRIALとは

50周年から51年目へ、そしてその先の未来へつなぐため、泉北を面白くする市民企画プロジェクト「SENBOKU TRIAL」。「SENBOKU TRIAL」とは公募で選ばれた市民提案の暮らしのアイデアを、市民と泉北に関わる企業・自治体等がパートナーになって実現するプロジェクトです。これから、まちのあちこちで動きだすTRIALを応援し、参加し、みんなで泉北ニュータウンを楽しむきっかけとして、泉北ニュータウンまちびらき50周年事業の一環で実施されました。

まちの魅力を未来に受け継ぐ “泉北こどもかるた”

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プロジェクトリーダーは泉北ニュータウンまちびらきの年に、かつての美木多村に生まれ、開発と共に幼少期を過ごし、現在は地元工務店の三代目を務める傍ら、NPO法人すまいるセンターを立ち上げ、まちづくり活動に取り組んでいる、西上 孔雄さん。

泉北ニュータウン誕生秘話をテーマにシンポジウムを開催することで、地域資源を再発見し、地元の小学生とシニアで協力して「泉北こどもかるた」を制作します。秋には「かるた大会」を開催し、子どもたちが、泉北ニュータウンの未来を語る「こども未来会議」を開きます。
http://senbokunewtown50th.com/project/241/

というプロジェクトです。

泉北ニュータウンかるたを作るためにかつてのニュータウンを知る先輩方を招いたシンポジウムを開催し、そこで出たキーワードを整理して、子どもたちとかるたを作成されました。

生き字引に学ぶ過去に描かれた希望を知る

さすがの西上さん。ネットワークが違います。

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わざわざ、かるたを作成するために、泉北ニュータウン誕生以前からの地元名士の方々にお越し頂き、今だから話せる泉北ニュータウン誕生秘話を語っていただきます。51年目以降の泉北を語る上で欠かせない講演会を2回シリーズで開催しました。

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50周年を振り返るには、実は歴史からと、桧本 多加三さん(郷土雑誌『堺泉州』編集長)、八田 忠敬さん(社会福祉法人 コスモス理事)、井守 哲郎さん(櫻井神社 宮司)、吉田 一良さん(多治速比売神社 宮司)

を招くなど、生き字引に過去から掘り下げられました。

誰かが作るのではなく、自分で作る

その後、『泉北こどもかるた大会』のかるた作りのワークショップが開かれています。
あ行、か行--とグループ毎に担当して、市内在住の小学生達が、かるたの読み札を考えるというもの。

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※写真は50周年事業Facebookより
「栂・美木多が読みにくいことを、かるたにしたいなあ」と5年生の男の子。『スイスイ泳げる泉ヶ丘プール』など、泉北にゆかりある地名などを織り交ぜた文章が、続々と仕上がっていきました。

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※写真は50周年事業Facebookより

そしてかるた大会は涙あり、笑いありの大激戦に

メディアでもご紹介されました。

かるたは南図書館で貸出が受けられます!


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かるたを作った後は、未来を語る

西上さんの夢は、南区の小学校でかるた遊びをして、教育の一環となること。現在はまだ44個のキーワードしかつくっていないので、もっと増やしていきたいですね。「あ」が2、3種類あってもいいので。ゆくゆくは子どもたちがそれぞれ、泉北の中のエリアごとのかるたをつくり出したら、すごくおもしろいと思いますね。という言葉を残されています。

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実はかるた大会には後日談があります。締めくくりとして、「せんぼくこども未来会議」を開催しました。

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あなたの考える未来の泉北というテーマでアイデアを発信し、発表し、あなたの52枚めのかるたを考えるというテーマで発表会を開催されました。

ほっとかない郊外 ~ニュータウンを次世代につなぐ~

西上さんは地元でニュータウンの槇塚台を舞台に、市民・自治会・大阪市大・企業・NPO・堺市など様々なメンバーが集まって、「地域包括ケア」という概念が世に出る前から、「ほっとけない!」の精神で様々な取り組みを進めてきた「泉北ほっとけないネットワーク」を構築されておられました。
その書籍が出版されました。

その取り組みは現在、泉北全体を対象エリアとする戸建て住宅リノベーションなどの活動にも広がりを見せています。
また泉北では今、多様な世代の市民が、50年続いてきたこのニュータウンを次世代に向けてより良いものにしていくために、様々なまちづくり活動を行っています。
そんな活動のこれまでの軌跡と、現時点での報告が描かれた書籍。ぜひ、手にとって見ませんか?

「大学生発! 意外とステキ★ 泉北デートスポット」

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大阪府立大学出身で、現在はNPO法人に勤務し、まちづくりや地域団体の支援や企業などへのネットワークづくり、コミュニティビジネス・ソーシャルビジネスの支援を行っている大前 藍子さん。

大学生発!意外とステキ★泉北デートスポットプロジェクトの大前藍子です。 子どもから大人まで行きたくなるような、泉北“おでかけ”、“デート”スポットを発掘、再発見し、紹介していきます。 今回は、泉北沿線に在住、通学する大学生のチカラを借り、泉北高速鉄道様と連携し、車両で情報を発信していきます。 「泉北にもこんなところがあるんだ!」という驚きの場所、「泉北に住みだしたころ、よく行ってたなぁ」と懐かしく思われる場所を発掘、再発見し、皆さまにも知ってもらえたらと思います。 私は、将来、泉北のまちを、どんな世代の人たちも住んでみたいと思えるような街にしたいと思い、このプロジェクトを通じて、泉北の魅力を伝えていきたいと思っています。 

というプロジェクトです。

京都に住み、大阪市内のNPO で働く大前さん。当初、泉北との関わりは、泉北高速鉄道線の終着駅「和泉中央駅」近くにある大学へ講師として定期的に通っているだけでしたが、電車から見える泉北の景色に魅力を感じていたことや、ふだんからまちづくりやソーシャルビジネスの支援を行う中で、泉北というフィールドに興味を持っていたこともあり、今回の事業に応募されました。

大学生が泉北にあるデートスポットを見つけ、フリーペーパーで発信していく

「私がやるというより、誰かを巻き込んでやりたかった」と大前さん。仕事柄、大学生の支援をすることも多かったため、「学生に泉北の魅力を発見してもらおう!」と考えました。

ふだん泉北高速に乗っていて気になるのは、朝は泉北から大阪方面、夜は逆方向がすごく多いこと。泉北にわざわざ遊びにいく人って少ないんだろうな、と。泉北の若い人も、遊びにいくのは大阪市内がほとんど。でも、泉北に遊びにいくという逆の発想もありかなと思ったのがはじまりです。

大学生が自分たちならではの企画を進めていく

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泉北の街へ出てフィールドワーク。住民たちからたくさんの話を聞きました。

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※大前さん提供の写真です。

#泉北デート

完成したフリーペーパー「泉北デート」vol.1。タイトルには、このデートコースをSNSで投稿してもらいたい、という思いでハッシュタグ「#」を使いました。

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コースの紹介は泉北高速鉄道さんのフリーペーパーにも掲載されています

学生の中には初めて泉北へ来る人もいましたが、フィールドワークや取材を重ね、泉北を知るほどに、とても親しみを感じていたそう。大前さんは、今回参加した学生や、「泉北デート」を見て泉北へ訪れた人が、泉北での生活の豊かさを感じてみませんか?

若者のチャレンジを支えているのが!?泉北高速鉄道

本PJは、まちびらき50周年事業を支える民間企業のみなさま。

その様子は以前の記事

を御覧ください

そのなかでも地元私鉄として、2021年に50周年を迎える泉北高速鉄道さん。

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当時のインタビューで泉北高速鉄道の宮田さんはこんな言葉を残されています

うちの会社は「50周年を機に泉北を盛り上げなくては」という思いでこの事業に参加しているので、「住んでいる人が地元に愛着を持って根付くこと」と、「外から魅力を感じて泉北へ来てもらうこと」という2つが必要だと感じ、選ばせていただきました。

鉄道会社ならではの目線。沿線住民が泉北の地に根付くだけでなく、何らかの魅力を感じて外から泉北にやって来る人が増えれば、泉北で唯一の鉄道として、役割を最大限に活かすことができると、新たなチャレンジを編み直す形で大貢献されていました。

ちゃんと発信する

市民と企業のコラボレーションは、一筋縄では行きません。しかし、対話と資源、そしてつながった情報をちゃんと発信すること。この重要性をあらためて感じた取り組みです。ニュータウンのまちづくりに必要な一因ですね。

という感じで、引き続き、毎回1名または2名づつご紹介することにいたします!

泉北ニュータウンの今にいたるまでを切り取る「泉北ニュータウン物語」連載中です!

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チャレンジが生まれる連鎖を起こし、ニュータウン革命を泉北から起こして、日本一チャレンジできるまち、泉北をつくりたい!とはじまった一般財団法人泉北のまちと暮らしを考える財団からお届けします。

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