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idea#7 災害に備えた光のまちづくり

・被災地に向けて“東北光のマスタープラン” の作成
・その他の地域に向けて“減灯ガイドライン” の作成

災害の恐怖心を払拭する光環境
震災で感じた不安や恐怖心を払拭し、安心して生活するための光環境の形成。

① 避難場所を知らせる光
空へ向けての光が、ヒトを安全な場所に導く。
② 高所からの投光照明
津波や火災などの影響をうけ難い場所からの街への投光照明。
③水辺の光
津波や水に対する恐怖心を払拭させるため、水中照明や護岸照明、海沿いの歩道の光などを施し、安心して水辺を歩くための光。

街路灯のない街づくり
LED や有機EL などの新光源を使用し、街に存在する建築の中に照明を設置する。これによって、街の中で大きな存在となり、空への視界を妨げていた街
路灯を無くし、星空を取り戻す。

① 手摺や柵などに設置した歩道照明
LED や有機EL などを利用し、手摺などに設置された照明は歩道や歩行者、周辺の建物、街路樹を照らし、バッテリーを内蔵させることによって、非常時の照明としての機能も有する。                                                                          ② 縁石などに設置した車道照明
近年、街路灯が徐々にLED 化され、消費電力は減っているものの、灯具のグレアは増している様に感じられる。よって、低い位置からの照明を提案する。                                                              ③ 光反射率素材の使用
道路の路面や、手摺などに明るい色の素材を使用し、もしくは塗装を施し、少ない照明器具でより明るさ感を感じさせる。

災害情報を伝える光
これまで災害情報を伝達する媒体といえば、TV や放送が一般的であるが、その情報を末端まで素早く伝達する方法として、街中の照明を利用することを提案する。インフラの中に計測器を組み込み、調色可能なLED や有機EL を使用すれば、放射能の量によって照明の色を変化させるなどが可能となる。


各地域に合わせた減灯
今回の災害で不必要な照明の減灯が行われているが、やみくもに消灯された結果、その場所・地域に必要な伝統・文化までもが失われつつある。そこで、その地域にあるべき減灯の方法を“減灯ガイドライン” を作成し、提案する。

例えば、

新宿などの繁華街では、店の営業している時間帯は歩・車道照明を消灯し、閉店する時間帯に点灯する。

交差点など、遠方からのアイキャッチとなる場所では、建物のライトアップを残し、街路灯を減灯する。


‐ May 2011  by Takafumi KUBO

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