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非常時照明を日常の中に Vol.8

非常用照明で過ごす夜 #3 @H宅

<実施バックグラウンド>
体験日時:2021年2月22~25日 終日 の計4日間
※冷蔵庫・パソコンの電源確保は通常通り。
※既設の照明器具・エアコンは使わない。
日没時刻:17時30分ごろ
体験人数:1人

先の2回のトライアルから、防災キットの中で使いやすいアイテムがある程度わかってきました。前回のトライアルでは、充電が一晩持たなかった照明器具もあったので、連日の使用や再充電の具合が気になるというコメントもチーム内から上がりました。
そこで私は今までと少し趣向を変え、防災キットの中から使用するアイテムを絞り、それのみで数日を過ごしてみることにしました。

◆1日目(2/22 晴、気温9~21℃)
2月にしては暖かい日で快晴、トライアル初日には好条件です。
日当たりのよい南東向きの部屋で過ごしているので、在宅勤務が多くなったこの数か月も、暗くなるまでは部屋の照明は使っていません。また、天気の良い日は暖房無しでも過ごせます。
17時ごろから居室がだんだん暗くなってきたので点灯開始です。

まず、普段使いとして購入しそうなアイテムに目星をつけました。

持ち運べるあかり、センサーライト、ソーラーランタン、ソーラーパネルつきポータブルバッテリー

1-1 選んだアイテム rotated

光量が十分で置きやすい「持ち運べるあかり」を使用開始。
在宅勤務でパソコンとモニター2枚使いで、モニター自体は十分に明るいのですが、周囲との輝度差が大きいとすぐに目が疲れてしまいます。今回はモニターの上に器具を乗せて、背面の壁を照らしてみました。ほどよい明るさで、仕事にも集中できます。目が慣れると何となく部屋の中は把握できるくらいで不自由はありません(広い部屋ではないので…)。

1-2 1日目

フル充電の状態から器具を点灯して、およそ6時間後には消灯してしまいました。給電トレイはコンセントプラグを使えば充電できるタイプですが、今回選んだバッテリーはUSB対応の機器しか充電ができないことに気が付きました。もう一つ候補だったソーラーランタンを同じように使ってその後過ごしました。

◆2日目(2/23 晴、気温5~14℃)
祝日。散歩に行くと、河津桜が満開でした。

2-1 2日目桜

昨晩は1時間ほどしか点灯していないのですが、念のためソーラーランタンを窓際に吊り下げておきました。

2-2 2日目充電

18時ごろに部屋に戻り点灯開始。今日はパソコンを使わないので、発光するものはランタンのみです。色温度が低く、また柔らかい形状&手触りなので、ほっとするあかりです。

2-3 2日目夜

なお、居室以外の廊下・トイレなどではセンサー付きライトを使用しています。ある程度明るい状態ではセンサーが反応しないので、昼間は反応しないのも便利です。23時ごろにランタン充電切れでふっと消えました。ポータブルバッテリーでUSB給電しながら1,2時間ほどさらに点灯しました。

◆3日目(2/24 晴、気温3~12℃)
2日間のスマホ充電などの使用でポータブルバッテリーの残量が50%を切っている表示になりました。ソーラーランタンとあわせて窓際で充電を試みます。

3 3日目 rotated

ソーラーランタンはフル充電状態に戻りましたが、バッテリーの方はあまり充電残量表示が増えていないようです。途端に不安になってきます・・・。
少しでも長く点灯できるように、ランタンを中くらいの調光モードで点灯させると、途中消灯は回避できました。

この数日、食事もお湯を沸かす・茹でる程度のものにしています。今日は少し気温が下がったので、温かいものが身に沁みました。

◆4日目(2/25 晴、気温3~10℃)
今日はしっかり充電しなければ!と、日中から日の当たる場所を追ってソーラーパネルの位置をずらしていきました。

4-1 4日目充電 rotated

4-2 4日目充電


朝から15時ごろまでは直射光があたりましたが、ほとんど充電できていない様子です。ソーラーランタンも窓際に吊るしましたが、50%程度までしか充電が戻りません。今晩も、調光モードで点灯しました。少しだけスマホを充電しただけで、ポータブルバッテリーの残量も完全になくなってしまいました。
前日にポータブルバッテリーの残量が少なくなったあたりから、できるだけ節電しようとする気持ちが少しずつ緊張や不安となり、普段よりも気が張って疲れたなという実感が出てきました。


感覚的でしかありませんが、軽く柔らかいランタンを抱えると少し緊張が和らいだかなと思います。

翌日は出社予定のため、今回はここで連日トライアル終了です。
通常通りに行動を戻したあとは、普段の「ちょっとした電気の消し忘れ」により気をつけるようになりました。


感想
連日トライアルで、部屋の明るさが普段よりも暗いことには慣れました。周りが暗いことで視覚情報が減り、逆に外の物音に敏感になるような感覚があります。後半になってからは、「今明るいこと」よりも、「明日も明るさを確保できるか」がより気になるようになりました。
情報収集・連絡の機能に加え、ライトもついているスマホのみで夜間過ごす、ということも起こる可能性はあります。非常用照明の検討には、単品の器具だけでなく数日間継続して使えるためにどうするかも考慮して、自分の持ち物や行動パターンにあった選択をすることが改めて重要だと考えさせられました。

◆まとめ
・1-2回の充電可能なポータブルバッテリーがあると心強い
・ソーラーバッテリーは日当たりが十分にある環境なことが重要!
・給電、充電状況にあわせるという点でも、段階的に調光できるものが◎
・軽くてやわらかくて暖かい光は心理的にも◎
・センサーライトは普段の常夜灯替わりにもよさそう

ちょうど1週間前には深夜に地震が起こった際は、SNSでの情報拡散と共に、停電地域の友人に今までのトライアルの記事や役立つ情報などをお伝えしたメンバーもいました。

備えを万全にすることは大切ですが、非常時には声を掛け合って少しでも情報共有し、不安を減らしていくことが重要ですね。

ここから一旦、防災キットの内容の見直しに入ることにします。

by Yumi Honda

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