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なんで妻に家事育児の負担が偏っているの?

日本では、圧倒的に妻に、家事・育児の負担が寄っていますよね。

共働き世帯においてもなぜか妻側に家事育児の負担が寄っています。

そして驚くべきことに、日本ではなぜかみんな所与としてなんとなくそれを受け入れています。

それってなぜなのか?

私は、このような負担の差が生じている理由は、夫婦間の家事育児に対する当事者意識の差に起因していると考えています。


妻の圧倒的当事者意識と夫のサポーターマインド

共働きであっても妻に家事育児の負担が偏っている日本。

私にはこの状態が、極めて不思議な異常現象としか思えません。

そもそも、共働き夫婦で構成される家庭における家事・育児の負担割合は妻と夫で等分であるはずです。

同じように家で暮らし、二人の子供を育てながら同じように働いているからです。

もちろん、その時々の業務の状況によってお互いにサポートしあうのはあるべき姿ですし、完全平等である必要はありません。

ただ、現状、業務量の多寡にかかわらず、明らかに性差に基づき、妻が家庭を回すミッションを担っていませんか?

それっておそらく、女が家庭を守り、男が仕事をするという役割分担が潜在意識レベルで染み込んでいて、その結果として、家事育児への当事者意識にものすごい差が生じているからだと思うのです。

家事育児への当事者意識とは

家事育児への当事者意識とは、家事育児を担う責任主体が自分であるという意識と捉えています。

妻には責任主体であるという意識があります。

他方、夫の当事者意識は驚くほど希薄です。

不思議なほどの希薄さです。
もはやDNAレベルで家事・育児に対する当事者意識を失っているのではないかと思うほど、ポジション取りがサポート要員のそれになっています。

もちろん、中にはリクルート出身者が職場で発揮するレベルの圧倒的当事者意識をもって家事・育児に邁進している夫もいると思います。でも少数派です。

そんなことない!夫と分担している!という方もいると思いますし、本当に分担できている家庭もあるとは思います。

ただ、多くの場合、タスクを振り分けてはいるものの、実際に当事者として家庭を回しているのって妻になっていませんか?

言い換えると、

夫は、妻が設定した軌道に乗って、指示されたタスクをこなしてはいるものの、軌道を設定する役割を担うことってほぼなくないですか?

ということで、妻と夫とでどのような意識の差があるか。それぞれのインサイドヘッドを覗いてみましょう。

インサイドヘッド

ワーママの脳内

ある日
6:00 朝ごはんタスク遂行時ー子供を起こし、自分が化粧をしたり身支度をするタスクも同時進行中

(朝だ!こどもの朝ごはんは昨日帰りに買ったパンと、タンパク質が足りていないからゆで卵にしよう!あとは野菜としてプチトマト、カルシウムとして牛乳!!)
(今日は幼稚園で鍵盤ハーモニカのクラスがあるから洗っておいたホースを鞄に入れて、昨日のスモック乾燥機に入れっぱなしだからそれを出して鞄に入れて、上履きを金曜日に持って帰るから靴袋も鞄に入れておこう。)
(洗濯機に洗濯物を入れてタイマーセット)

12:00 会社のランチタイムーデフォルトモードネットワーク作動
(歯科検診に行けてないから予約しないと。あと、そろそろ絵本を図書館に返さないと。今度のピアノの発表会のドレスを土曜日に新宿で買おう。
そういえば進学準備ってみんないつからするんだろう。うちの子まだ文字書けないから、公文にでも行こうかしら。)

17:30 お迎えの時間ー通院タスクと栄養を踏まえた献立検討タスク同時進行中
(夕飯どうしよう、最近タンパク質も野菜も不足している。また麻婆豆腐作るか?ひき肉がない。あと中華風スープ?ほうれん草で鉄分が摂取できるみたいだ。でもほうれん草は非ヘム鉄だからヘム鉄は明日のシーチキンおにぎりで補おう。
ひき肉買って、家に帰って、麻婆豆腐だけ作ってから子供をピックアップして病院にいこう。あ、Amazonで洗剤買うの忘れてた!病院でポチろう。)

21:00 就寝ー明日の朝ごはんの献立検討と幼稚園準備タスク同時進行中
(ギリギリ21時前に寝たわ、良かった。あー洗濯機から洗濯物を出さないと。あと、フィルター掃除して、そうだ、夜のうちに槽洗浄しておこう…。上履きの洗剤もなかった。ウタマロ石鹸買っておこう。明日の幼稚園のスモックと、ランチセットを鞄に入れておこう。あ、麦茶がなくなってるから作っておこう。)

夫の脳内

次の日
6:00 朝ごはんタスク遂行時ー子供を起こして用意されたものをあてがう
(朝だ!妻がシーチキンおにぎりとスープって言ってたな。あと牛乳飲ませろっていってたなー。)
(子供の鞄はこれね。さ、幼稚園行くよー)
〜メニュー決定済み。鞄の中身も妻によってセットアップ済み。ポットに充当された麦茶を水筒に注ぐだけ〜
~洗濯物はカゴに集められ、洗濯機はフィルター掃除と槽洗浄されている~

12:00 会社のお昼休みの時間は俺の休憩時間だよ
(かつ丼にして正解だったわー。あ、夜みてたYouTubeの続きみようっと)

17:30 夕食は俺が食べたいものを起点に考えるよ
(昼ごはんかつ丼だったから、夜ご飯はイタリアンの気分だな。ナポリタンにしよ!)

21:00 就寝後は1日頑張った俺の休憩時間だよ
(昼の続きのYouTubeみよ~っと。明日はこどもの送り迎え妻の番だからちょっと楽だな~)

誇張…しているのか?

誇張しているかもしれません。

でも、こんな感じの家庭、多くないですか?

わかりますか?この差を。
夫は与えられたタスクを確かに遂行してるよ。
でも、完全にお膳立てされた軌道に乗って回転してるだけなんだよ!!

軌道を設定して宇宙のデブリとかを除去する作業が大変なんです。

そんな中でね、たとえば、夫が

「洗濯洗剤無くなってたよー」

と言うとするじゃないですか。

妻としては、Amazonでポチらないと、と思っていながら忘れてたとするじゃないですか。

そりゃあ、不適切にも程があるでビール飲まれた仲里依紗ばりに、はあぁ!?
って言いますよ。

夫は、なんでそんな怒るの?とびっくりするかもしれない。

でも妻のインサイド・ヘッドをみてください。

脳めっちゃ使ってるの!!!
疲れるの!!脳が!!!

スティーブ・ジョブズやマークザッカーバーグが同じ服着るのは判断の数を減らして脳の疲弊を避けるためとか言うじゃない。

ワーママは死ぬほど判断してるんだよ!!!!!!!!

脳、疲れる!!

ちなみに、仕事は夫と変わらずこなしているのです。
子供の夕食を考える直前まで、ディールの検討やマーケティングのスキーム構築やら採用活動や、もう頭フル回転で、その回転がまだ止まらないまま、ダッシュでお迎えに行くまでの間に脳を逆回転させて夕食やヘム鉄について考えているんです。

結局この記事で何が言いたいかって?

すうぅ…

世の中の夫よ!この状況を理解して改善してくれ!!!

俺、助けられてた!と気づいてくれ。
その上で、同じレベルのコミットができないならせめて、一生懸命、妻を労い、感謝してほしい。

そして世の中に向かって叫びたい!

ワーママめっちゃえらい!!!!
頑張ってる!!!!!
子持ち様とかそんな悲しい言葉でディスらないで!!!

以上です。

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