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#54 O脚でお悩みの方へ

男性にも女性にも比較的多くみられる
足の形としましてO脚がございます。

特に女性の方では、
O脚から膝の痛みになってしまう方も
多かったりします。

O脚とは左右の内くるぶし(内果)
をくっつけて、
つま先とかかとを揃えて立っている形で、
膝の内側がつかずに外側に開いている
(内反)している状態をいいます。

脚全体が外側を向いている状態で、
普通に立ったとしましても
太もも・膝・ふくらはぎ・くるぶしの
4点がくっつくことなく、
両足の間がO字に空洞が
できてしまうことになります。

下肢のアライメント(配列)をみていく上で
FTAという見方がございます。
FTAとは大腿骨中央を通る線と
脛骨中央を通る線の
外側に作られる角度をいい
日本人の場合、正常のFTAは176°
といわれております。

よって、元々の身体は
生理的外反となっております。

一般的に176°よりも大きい場合はO脚
判断されます。

O脚かどうかのチェックポイント
としましては
大腿骨内側顆の間の距離を測っていきます。
姿勢は膝蓋骨を前面に向けて
足の内側をつけて揃えた状態
の立位になります。

この状態で、大腿骨内側顆の間の距離が
2横指以上離れている場合
O脚と判断することができます。

O脚の原因・要因には下記のものが
挙げられます。
①骨盤・股関節・膝関節の歪み、ねじれ
②内転筋の筋力低下
③中・小殿筋、梨状筋の過緊張
④回外足
⑤生活習慣(姿勢・座り方・立ち方・
歩き方)

①骨盤・股関節・膝関節の歪み、ねじれ

骨盤が後傾することによって
股関節・大腿骨が骨盤に対して
外旋しやすくなってしまい、
外に開く癖がついてしまうことにより、
膝が外側に広がりやすくなってしまう。

②内転筋の筋力低下

デスクワークで長く座っていたり、
歩く機会が減ってしまうことにより、
内転筋を使う頻度が少なくなり、
自然と筋力低下を起こしてしまいます。

足を組んで座っている場合でもより
内転筋が衰えやすくなってしまいます。

内転筋が効きにくくなってしまうと
脚を閉じていられなくなるため、
だんだんO脚方向へ進んでいって
しまいます。

③中・小殿筋、梨状筋の過緊張

長時間座っている間に姿勢が
だんだん崩れてきて、
お尻が前に滑って背中が丸くなった姿勢
(骨盤後傾)が続くと、
中・小殿筋、梨状筋が短縮してしまい、
過緊張状態になってしまいます。

これらの筋肉が短縮してしまうと、
大腿骨が外転外旋方向に
引っ張られてしまうため、
O脚が維持されやすくなってしまいます。

④回外足

正常な足関節は約5°回内して
いたりしますが、
足の小指側に重心がかかるクセがあったり、
捻挫により足首の外側の靭帯の緩みや、
足関節回内機能を持つ腓骨筋群や
総趾伸筋の機能低下などがありますと、
回外足になりやすくなってしまいます。

回外足の状態が続くと外側重心になり、
O脚傾向になってしまいます。

⑤生活習慣(姿勢・座り方・立ち方・
歩き方)

普段の歩き方がガニ股寄りですと、
自動的にひざが開きやすく
なってしまいます。

長時間のデスクワークやスマホを使う際、
椅子に浅く座り、
足を前に投げ出すような姿勢で
座っていると、
結果的に体幹やひざ関節周囲の筋肉も
正しく使えなくなり、
O脚が助長されてしまいます。

さらに、横座りや足組みなどの座り方も
O脚へとつながってしまう。

ここで挙げさせていただいた原因・要因は
ひとつから複数が複雑に絡み合うことで
O脚となっていきます。

O脚は変形性膝関節症や
その他膝にまつわるケガや障害に
なりやすくなってしまったり、
腰痛などを引き起こすこともございます。

年齢を重ねていかれますと、
男性も女性もO脚
なりやすくなりますので、
ご自身の状態を一度確かめてみられる
ことをオススメします。