見出し画像

あなたも私も、いろんな人です

「世の中にはいろんな人がいる」というのはとても便利な言葉である。
女子会等で皆でしゃべっている時に、最近会った良くも悪くも「面白かった人」や「インパクトのあった人」を語った後、よく「世の中にはいろんな人がいるよねえ」で締められる事が多く、そしてかくいう私もついついこの便利な言葉で濁してしまう事があるのだが、これってなんだか上から目線な言い回しだなとも思う。
ここで言う「いろんな人」は、良く言えば個性的な人や、ぶっとんでる人、そういったユニークなパーソナリティを持ってる人を指す場合もあれば、「ああいう事、私はできないわ」「ああはなりたくないよね、ああいう人もいるんだね…」というマイナスなニュアンスが含まれている事もかなり多い。でも、「人と違う部分」は誰しも持っているわけで、そういう意味では私も、というか誰でもその「いろんな人」のうちの一人である事は間違いない。

特別な「社会からのはみだしもの」でなくても、普通に生活していく中で自分では気づいていないけれど、他人からするとなかなかなぶっとび思考を持っていたりする事が、指摘されてはじめてわかったりする事もある。いや、ぶっとび思考までいかなくても、ちょっとした事でも、例えば虫は死ぬほど嫌いなのに爬虫類は好きで平気で蛇を首に巻ける、ポテトサラダやマカロニサラダ、カレーライスにウスターソースをかける等のごく些細な事(全部夫が私に対してびっくりしていた事)でも、その相手の中にない常識であれば、その人にとって私は「色んな人がいるもんだねえ」のうちの一人になったりする。

それ以外にも「悪い人ではないんだけれど」という自分に、そしてその場にいる人も含めこれは悪口ではないしここは悪口大会の場ではありませんよと保険をかける言葉(これはもう、本当によく使ってしまうわ…反省…でも多分また言う)を多用してしまうのも、よくないとは分かりつつも口からぽろりと零れてしまう。何言っても最初か最後にこのワードさえ言っときゃ大丈夫悪口にならないわという免罪符的な言葉だ(そんなわけない)。

こうやって普段無自覚に口にしている言葉を振り返ってみると本当に滑稽で愚かだなと感じ、一人頭の中で反省会する事も多い。なるべく美しい言葉で語ろうなあんて思っても話し始めると0.1秒でボロが出るし、ゆうても大阪在住だからか笑いをとりたいという欲望に勝てず意味不明な事を口走る事も多い。あとさ、綺麗な言葉でお上品に語らっても、ストレス解消にはならないんだよね。トホホ(死語)。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?