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青春しやすい大学、青春しにくい大学(偏見)

 前回の記事では筆者の大学時代の青春エピソードを思い出して語ってしまった。普通の中高の青春とは違うが、自分なりの青春ではあったと思う。ただ、こうした青春もやりやすい大学とやりにくい大学がありそうだ。完全な偏見で申し訳ないのだが、青春がしやすい大学としにくい大学に関して論じてみたいと思う。なお、ここで言う青春は高校的なリア充青春というよりも、四畳半神話大系的な青春である。

東京大学

 言わずとしれた天下の東京大学である。東大の場合、青春はしやすいとも言えるし、しにくいとも言える。東大は非常に競争的な環境であり、まともに競争に参加したら非常にハードな学生生活である。ハイスペ系は確かにかっこいいのだが、競争社会に揉まれすぎていて、幸福度が高いかは微妙だ。一見充実しているように見えて、背伸びしているだけかもしれない。筆者は到底ついていけないと悟り、ハイスペ系との交流はほとんどなかった。

 ただ、東大の場合はオタク系の学生の場合、かなり青春がしやすいと思う。東大のオタクは多かれ少なかれ高度であり、他では味わえない興奮がある。また、東大の良さは学生の多くが高校時代を受験勉強に捧げており、一から友人関係を作りやすい。地方出身のASD傾向の天才は東大に来ると始めて仲の良い友達ができるのではないだろうか。

京都大学

 筆者のほぼ偏見になるが、一番青春がしやすい大学は京大だと思う。東大に比べてそこまで競争的でない環境であり、マニアックな人間を歓迎する校風があるからだ。筆者は京大は関西人ばかりだと思っていたのだが、意外に他の地域の人間も多い。首都圏の人間もそこそこいる。

 首都圏は確かに華やかなのだが、その分虚飾にまみれているところがある。大学青春はもっとモラトリアム型であるべきだ。京大の場合は全ての条件を満たしている。森見登美彦もまさに京大を舞台に青春を描いていた。留年にも寛容である。

一橋大学

 一橋大学の青春のしやすさは微妙である。というのも一橋は実学系の学部しか存在せず、京大のようなモラトリアム感が薄いからだ。東大で言うならば、経済学部の雰囲気である。極端な上昇志向やプライドはないが、緩さやマニアックさもなく、皆スマートで優秀なイメージである。

 一橋の人数は一学年1000人ほどで、この点でも青春はしにくい。一橋は首都圏の公立進学校の出身者が多いが、一橋に行くタイプはまさに公立進学校に良くいる健全な優等生タイプだろう。

東京工業大学

 大変申し訳ないのだが、筆者の周囲に東工大出身の人間が少なく、明確なことは言えない。ただ、東工大の場合は理系率が高く、実習などで忙しいのではないかと思う。必然的にサークル文化は東大や京大などに比べて下火であり、大学青春の舞台としては微妙である。女子率の低さは言うまでもない。

慶應義塾大学

 慶応は大学青春がしにくい大学である。慶応は首都圏のど真ん中の学校であり、非常に拝金主義的である。一言で言えばチャラい。インターンとか、意識高い系の活動は盛んかもしれないが、大学青春という感じは全くしない。また、首都圏の出身者が多く、これも大学青春の自由な感じから外れる。慶応出身者に聞いてみても、日吉時代にテニサーに入ってゼミで多少親交を結んだくらいで、3年4年になると人付き合いも少なくなって終わりとのことだ。

 慶応の場合は大学青春をやりにくくする決定的な要因が存在する。それは内部生の存在である。筆者の経験則から、基本的に内部生が存在する環境は青春は難しいと思った方が良い。外部性の初々しい興奮はあまり尊重されないし、内部生に合わせることでエネルギーを使ってしまうからだ。

早稲田大学

 早稲田の場合もそこそこ青春ができるようだ。これは早稲田が一学年1万人のマンモス校であり、校風も緩やかだからである。ただ、欠点があるとすれば東大に比べて一般的な人間が多いことだろう。普通の公立高校の出身者の場合、高校時代に青春を送っているケースが多く、一番仲の良い友人も高校時代が多い。こうなると、一から人間関係を初めるにしても、大学はやや不利になる。

 とはいえ、早稲田には大学青春っぽい人間も多数存在する。早稲田時代にあれこれ活動して3年留年して社会に出ていった有名人は沢山存在するだろう。

国立医学部

 医学部の大学青春はあまり聞いたことがない。実学系の学部であることと、環境の狭さが原因だ。医学部は高校の延長線上のような場所であり、大学特有の自由環境から来る大学青春は難しいのだ。国家試験もハードである。医学部の青春もあるのかもしれないが、それはどちらかと言うと高校にありがちな部活青春だろうと思う。

まとめ

 色々と要素はあるが、大学青春が可能な条件はいくつか決まっている。
・知的水準が高い。
・実学系の色彩が薄い。
・進学校出身が多い(高校時代に青春をし尽くしていない)
・内部生がいない
・留年に寛容
・競争的すぎない
・モラトリアム的
といったものだ。と考えると、地方にある国立大学で偏差値の高めのところが一番大学青春には向いているのではないかと思う。ただし、あんまり田舎でも微妙だろう。となると、京大や阪大辺りは一番大学青春がしやすいのかもしれない。

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