人生にアガリはない。「早く大人になりたい」が口癖の私に


もうアラサーで年齢的には大人なのに、未だに「大人になりたい」と思ってしまう。

私のイメージする「大人」とは、人生アガリ、みたいな人なのだと思う。結婚して子供もいて、仕事ももう困ることなくなんでもこなせる。感情的に大きく揺れることなく、揺れてもすぐに戻せる人。あとは緩やかに定年を待つだけ、のような人。

いったん100%になればそのあともずっと100%が続くような気がしている。昔は大学受験に受かればもうアガリだと思ってたし、そういう傾向は今もある。恋人ができれば、結婚すれば、子どもができれば、、そう思って、「アガリ」のように見える人たちをうらやんでいた。感情的にも、菩薩のやつに見える年上の人を見ては早くこんなふうに達観したいなと、思っていた。

それは短期的に見れば有効な考え方だ。脇目もふらずに受験勉強したり婚活にいそしんだりできる。でもゴールだと思ったらスタートでした、みたいなのばかりで疲れる。短距離走を5連続で、みたいな。

永遠に手に入らないもの(私の大人のイメージ)に早くなりたいと焦っていても、永遠にゴールには届かないだろう、そのことを私は自分によく言い聞かせてみよう。

わたしには完璧に見える上の人も、感情的に引っ掻き回されたり、落ち込んだりするのだろう。

今よりちょっとだけ理想の自分になりたい、のような地道で現実的なことに目を向けられるよう。
「ちょっと良くなりたい」みたいな独り言が増えたらい。
詳しくは忘れてしまったけれどヘルマン・ヘッセ の「知と愛」で修道士の主人公が「あなたには私は完璧な平穏の中にいるように見えるかもしれないが、私は毎日戦っているのです、毎日が戦いなのです」のように言っていた気がする。

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