見出し画像

説明会と面接で感動した会社の話

新卒で入った会社は塾でした。
教員免許を取っていたわけでも講師になりたかったわけでも勉強が好きなわけでもない私がこの塾の会社に入ろうと決意した時の話をします。

出会いの合同説明会

その会社を初めて知ったのは合同説明会のときでした。
関西では大きな塾だったのですが私は関西出身ではなかったので存在も知らなかったです。
そこは合同説明会の会場の中でほんの少しだけ異彩を放っていました。
その正体は、説明をしているプレゼンターがおじさん…それも多分偉い人とわかる感じの。
他の会社のブースは若くて綺麗なお姉さんがプレゼンターのところがほとんどな中、この会社は人事部長自らが説明をしていました。

そこに惹かれて説明を聞くとその内容にも驚きました。
合同説明会というものは「私の会社はこんなことをしていますよ。これだけ売り上げがあってこれだけ安泰ですよ。だから私たちの会社に来てね。」という内容が主なイメージでした。
その会社は最初からずっと就職活動の進め方だったり、今後の社会の全体的な景気だったり、いろんな指標の見方だったりを就活生の私達に教えてくれました
最後の方に早足でチラッと会社について説明するという形で、基本ずっと私達の役に立つ情報を教えてくれていたんです。

多分この塾は、自分がこれだけ合格者数を出したから評価してくれとか、自分の売り上げやKPIのために入塾させるとかではなくて、ちゃんと子供たちのことを一番に考えているんだろうなということが伝わりました。
もうこんなの合同説明会で見てしまったら会社説明会行くに決まってる…!

これが会社との出会いと合説で感動したことです。

感動で泣いた面接

その会社を受けると決めて面接の日。
大阪駅直結のめちゃくちゃでかいビルのめちゃくちゃ高いところに本社があり、思ってたよりすごい大手なのでは?とFラン大学生は怖気づきました。

1次も2次も怖そうなおじさんが2~3人面接を担当していました。
話を聞いていくと、そのおじさん達は人事でもなんでもなく普段現場で講師や運営をしている方々でした。
なので面接官の方々の話す内容一つ一つに強い説得力がありました。

面接内容は【ガクチカ】だったり【あなたが入社したら会社にどんな有益なことがあるか】など、よく面接で聞かれるような妥当な質問が基本でした。
ですが他の会社の面接と大きく違っていたことは、就活生が100で答えた内容を120とか150とかにしてかみ砕いてくれるところでした。
会社や面接官によっては質問⇒答える・質問⇒答えるの繰り返しでひらすら千本ノックをしているような面接もある中、この会社の面接は質問⇒答える⇒めちゃくちゃかみ砕いて着地させてくれる、例えるとキャッチボールをして最後に抱きしめて大きな愛で包んでくれる感じでした…。(良い例えが思いつかなくてごめんなさい!これが限界でした。)

かくいう私も【失敗談とどう挽回したか】聞かれた際、
「秘書検定で欲張って複数の級を受けたらほかの受講者より勉強したのに落ちてしまったこと、級を絞って学習内容よりも傾向と対策を十分に行い合格したこと」
を話しました。

すると一番怖そうで渋そうな顔をしていたおじさんが口を開き、
「塾に通う子供たちも他の受験者よりも努力をするが、残念ながら100%の子たちが第一志望の学校に受かるわけではない。そういう子たちに寄り添ってあげられるのは同じように人より努力したけど落ちてしまった、失敗してしまった経験がある人の方だ。あなたはその経験を悔しい悲しい思いで終わらせずしっかり次に繋げられている。その失敗は無駄じゃなかったことがあなたも理解できたと思うし私も無駄な経験ではないと思う、子供たちにもそれをしっかりと伝えてあげてほしい。」
というような内容を返してくれました。

秘書検定に落ちたことも他の先生に注意ばかりされていた人たちが受かったことも悔しくて悲しかったけどそれ以上に恥ずかしかったので、全然気にしていない風に笑い話にしていた当時の私が救われた気がして、面接中なのに完全に涙目でした。

もう4年くらい前の話のはずなのに言われた内容も、それを言ってくれた方の顔も名前も、その時の目の奥と喉の熱さも鮮明に覚えています。
塾の先生はこんな感じで生徒の人生を変えていくんだろうなと思い、入社を決意しました。

配属は最初の合説の人事部長の下でも面接をしてくださった方の下でもなかったですが、自分の上司にも様々なことを教えてもらいました。
教わったことはまた別の機会に備忘録として書きたいと思います。

その会社にいる間は、こんな職場環境なところ早く辞めたいと思っていたんですが、noteに当時のことを思い出しながら書くと良い縁だったな…と感じますね。
現在の会社も嫌に感じる時があれば初心にかえって見つめ直したいと思います。

当時のことを思い出させてくれる機会に感謝です。

この記事が参加している募集

就活体験記

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?