樚(ろく)

木鹿(きっか)から樚(ろく)に改名しました! 「おとぎ話の世界で君ともう一度」という小…

樚(ろく)

木鹿(きっか)から樚(ろく)に改名しました! 「おとぎ話の世界で君ともう一度」という小説書いています! よろしくお願いいたします!

マガジン

  • 写真と物語と音楽と。 

    音楽と写真と物語

  • 思考置き場

    思考の置き場所。

  • 【小説】おとぎ話の世界で君ともう一度

    記憶の中の少年と、鬱々とした日々を送る女子大学生の物語。 キーとなるのが、一冊の本と、記憶の中の少年からもらったボタン。 ある日、ひょんなことから物語の中に入ってしまった主人公。 果たして、どんな結末を迎えるのか____。

最近の記事

  • 固定された記事

【小説】おとぎ話の世界で君ともう一度#1

第一幕 開かれた扉1:かすかな記憶 ??:ね。璃羽。ちょっと手出して。 ガサゴソ。 ??:はい………。これ、あげる。 璃羽:???。これ?なあに? ??:これは、第二ボタンって言うんだ。    そしてこれはね、僕のここ(心)にある大切な気持ち。 璃羽:???大切な…気持ち? 私は、その意味がなんだか分からなかったけれど、とても心がくすぐったくなって、嬉しくなったような気がする。 ??:そう。これは璃羽と僕との秘密。璃羽は守れる? 璃羽:うん!守れるよ! ?

    • オオアラセイトウ

      「所有物」 今朝、喧嘩を見た。 激しい喧嘩と言うよりも、 冷戦状態のような冷ややかな喧嘩だ。 朝ごはんはとうに冷め切っている。 ことの発端は、 「アイディアは誰のものか。」  についてだった。 Aは、言った。 「俺が最初に出したアイディアだったのに。」と。 涙ぐみ、心中にあった 黒い全てを吐き捨てるように言った。 Zは言った。 「それは、私のアイディアで、ずっと前から考えていたことだったの。Aのものじゃないわ。」と。 こちらも、少々イラついた様子で

      • アイビー

        「愛ゆえに」 当たり前の日々が 当たり前じゃなくなった瞬間 生きた心地がしなくて 耳を塞ぎたくて 自分という存在を切り取って ゴミ箱に捨ててしまうように 瞬きの間の一瞬の間にさえ 消えてしまいたいと 心からそう願った 好きという感情が こんなにも醜くて汚くて、 そして残酷で 真っ黒な感情に支配された こんな気持ちは私には要らないと 何度も何度も 石鹸で洗って擦って磨いた 真っ白なものに変えるために でも、何度洗っても擦っても磨いても 真っ

        • テイカカズラ

          「依存」 私は1人だ。 世界中にたった1人。 それは、 いいことなのかもしれないし 悪いことなのかもしれない。 だって家族も友達も彼氏でさえもいない。 本当にたった1人。 でも、私は別に寂しいと思ったことはない。 だって、人間と関わると鬱陶しいからだ。 そもそも、私は人間が嫌い。 醜い争いをたびたび見ると、嫌気がさすし、 めんどくさいと思ってしまう。 なら、悠々自適に1人で出掛ける方がいいし、 私には合っている。 と思っていた。 あなたと出会う

        • 固定された記事

        【小説】おとぎ話の世界で君ともう一度#1

        マガジン

        • 写真と物語と音楽と。 
          13本
        • 思考置き場
          0本
        • 【小説】おとぎ話の世界で君ともう一度
          22本

        記事

          ツキミソウ

          「ほのかな記憶」 鮮やかな日々。 鮮やかな会話。 鮮やかな面構え。 そのひとときは、 とても大切で 思い返せば切なくて でも、あたたかな 時間だったような気がする。 いまは、思い出せない。 でも、確かにあった出来事。 どんな名前だっけ。 どんな場所だっけ。 「どんな人だったっけ。」 そうやって、 思いだそうとしても もう、朧げで思い出せない。 記憶の中の自分があまりにも 眩しい笑顔なものだから 少し目が潤む。 上手く思い出せなくても

          ツキミソウ

          ニオイバンマツリ

          「fairy」 私ね、妖精さんが見えるの でもママとパパは信じてくれなくて でも妖精さんはね 絶対いるの。 だって、そこにもあそこにもいるのに なんで信じてくれないんだろって 悲しいの。 お花をピカピカにしてくれるし お家で私と一緒に遊んでくれるの。 それでね 羽がね、パタパターってキラキラなんだー。 そう思っていた子供時代はとっくに過ぎて いつしか 私の目には妖精が映らなくなった。 というより 妖精なんか最初から いなかったのかもしれない。

          ニオイバンマツリ

          白と透明

          ↓歌詞です。 ………………………… 白い 白い はなひら まるで 透明みたいだ 誰かが言った 「白と透明は似ている」 と 誰かは言った 「なぜ」 と 誰かが言った 「白はイチ 透明は ゼロ」 と 誰かは言った 「似ているけど違う」 と イチとゼロは そう呟いた 白い 白い はなひらに ひとつぶ しずくがすけた 誰かは言った 「透明なおぼえ 白いはなひらの 軌跡の歌だ」 と イチとゼロ 白と透明 「1と0」 …………………………

          モッコウバラ

          「1と0」 僕は、音楽家だ。 1人のしがないミュージシャン。 今月の売上はたったの1000円。 見ての通り、気分は最悪。 このお金は今日の飯代でチャラ。 明日どうやって、 生きていけばいいのやら。 アイディアが浮かんでこないのだ。 思考を巡らせていた手を辞め トボトボと思い足を引きずりながら 公園から立ち去ろうとしていたときだ。 通りすがりの女子高校生達の 声が聞こえた。 「ねぇ、白って透明と似てない?。」 「え?どゆこと?いきなりどうした?」

          モッコウバラ

          あけぼの

          潜む日常の物語の音楽です。 よろしくお願いします。

          ツツジ

          「向かいのカフェ」 朝いつも同じ時間帯に 向かい側のカフェに座る人 その人は 一言で言えば美しい みんなが見惚れている様子が ガラス越しによく見える 洗練された姿勢で 本をじっくり読んでいる ときどきパラパラと黒髪が 目にかかりそうになると ゆっくりと指先を 耳元に持っていきスッとかける そして、薄いフレームのメガネの縁を 指先で確かめるようにして メガネをちょっと掛け直す その一連の動作に色気を感じる 今だって、後ろでそれを見ていた人が

          日常に潜む

          「あけぼの」 バス。 揺られるつり革。 バス停の停車ベル。 誰かが降りた。 そして、誰かが乗車した。 夕日。 うだるような太陽。 車窓から見える車の流れ。 その流れに呑み込まれるように そっと窓ガラスに手を這わせた。 覗き込むようにして目を流す。 バスが動いた。 またバス停の停車ベルが鳴り、 誰かが降りる。 そして、また誰かが乗車した。 それを幾度となく繰り返してゆく。 人の流れ。 私もその流れの1人である。 私はどこに行くのだろうか。

          日常に潜む

          チューリップ

          「小人の世界」 西日がジリジリと 肌を照りつける しゃがんで木陰に腰掛けた 横に視線を移すと そこに広がっているのは 小人さんの世界 私たちよりずっと この世界が大きく広いことを 知っている きっと毎日がドラマみたいな 日々を送っているのだろうと なんの変哲もない日々と重ねて 少し、顔色が陰った すると、子供と1人の女の人が 手を繋ぎながら 同じようにしゃがみ込み こう言った。 「小人しゃん。みちゅけたい。」 「そうだねぇ、 なっちゃんは

          チューリップ

          花園

          秘密裏にある 花たちの楽園 そこは真夜中になっても 閉まらない 不思議な場所 そこにいる花たちは アーチを描き 未来へと手を伸ばすように 一生懸命に葉を広げる それはいつしか 小さなつぼみが成り 花を咲かせる それは一瞬の刻を 華麗に美しく彩り そして儚い命を終わらせる そうしてまた 新たな命が生まれる そこにいる花たちは 朝 空が明るくなり始めたとき 昼 太陽が火照っているとき 夜 月明かりがまぶしいとき すべての刻を 人々を静かに見守っている 沢山の緑と花

          花園_これから紡ぐ物語

          写真をもとに考えました。 ↓歌詞です。 oh~ oh~ 秘密なparadise 神秘なwonder 輝くのflowers Our Gardens Our Gardens oh~ oh~ 夜明けのchance 真昼のchange 夜半のcharm Our Gardens Our Gardens ときの流れ ゆっくりと咲く 宝石の花 誰もしらない 私たちだけの secret oh~ oh~ これから紡ぐ The Story of Flowers Our Gardens Our Gardens Our Gardens Our flower Gardens.

          花園_これから紡ぐ物語

          花園_これから紡ぐ物語

          百人一首_第一首【秋の田の かりほの庵の 苫あらみ わが衣手は 露にぬつつ】

          百人一首の第一首をAIで作曲してみました。 【秋の田の かりほの庵の 苫あらみ わが衣手は 露にぬつつ】 現代語訳 秋の田圃のほとりにある仮小屋の、屋根を葺いた苫の編み目が粗いので、私の衣の袖は露に濡れていくばかりだ。 引用文献  小倉山荘 https://ogurasansou.jp.net/columns/hyakunin/ 2017/10/18/17/ 参考文献 超訳マンガ 百人一首物語 全首収録版 pp18-23 歌詞です ↓ もし僕が僕じゃなかったら 秋風が揺れる ゆれた ゆれた 刹那に惹かれた その瞬間 ともしびが宿った ......... 君は近くにいるのに 僕の手には届かない 想像してしまうんだよ もし僕が僕じゃなかったら 秋穂がさらう さらった さらった 重ね合わす日々 そのとき そこに僕と君がいた ......... すべておいてきた君 いっそう輝いて見えた 想像してしまうんだよ もし僕が僕じゃなかったら 秋袖(あきそで)が濡れる 濡れた 濡れた 過去を振り向かず 見つめる 2人の後ろ姿 ......... いとおしい笑顔 君は今幸せだろうか 想像してしまうんだよ もし僕が僕じゃなかったら 君は今幸せだろうか

          百人一首_第一首【秋の田の かりほの庵の 苫あらみ わが衣手は 露にぬつつ】

          百人一首_第一首【秋の田の かりほの庵の 苫あらみ わが衣手は 露にぬつつ】

          青と金

          AIで作曲しました。 歌詞です。 ↓ ………………………… 眩しいほどの青 煌(きら)めいたそれは 儚(はかな)かった どうしようもなく 馳(は)せる深切(しんせつ) ……………………… 太陽の乱反射(らんはんしゃ) すべてだったそれは 美しかった どうしようもない 溢れる心緒(しんちょ) ……………………… 金波(きんぱ)の潮鳴(しおな)り 朧げだった どうしようもなかったんだ どうしようも どうしようもなかったんだ ……………………… はるか紺碧(こんぺき)のかなた それは青が透けるような 金(きん)だった