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イタリアの幻想小説の名手によって書かれた短編集。不思議な出来事が飾り気のない淡々とした文章で綴られる。わたしは「七階」と「護送大隊襲撃」が好き。
　わたしはブッツァーティの本は初めて手にしたはずなのにずっと昔にこの「七階」は読んだことがある。多分アンソロジーに取れていたんだと思う。その時も良いと思ったが今回もまた良いと思った。
　「天地創造」や「聖人たち」も良かった。
　キリスト教的価値観を下敷きにしつつちょっとだけひねりをきかせた天国の描写が可愛い。