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アメリカ臨床留学への道⑤:アメリカ渡米後〜現地での生活を開始

現在アメリカで外科医として勤務してます。まだ半年ほどしか経っていないので成功している訳ではありませんがこれまでの過程について紹介しますので海外留学をお考えの方の参考になれば幸いです。
アメリカでのトレーニングを続けていく上でポジションを獲得するまでは経済的な問題が一つ大きな悩みの種です。もし参考になりましたらサポートいただければ幸いです。

色々な苦難を乗り越えアメリカに到着すると更なる苦難が待っています笑
異国で生活を始め、そこで働きお金をもらうというのはこんなに大変なことなのだと思い知らされました。
現地で生活を開始するにあたりセットアップでのTips/Pitfallsを箇条書きでまとめてみました。

住居について
私はまず単身で渡米してホテルに1週間ほど泊まりその間にアパート探しをしました。住所がないと銀行口座の開設や運転免許、SSNの取得など何も話が進まないのでこれを最優先にしました。日本人的な感覚としてはまずすぐに職場に挨拶…となりがちですが職場に尋ねるとさっさとセットアップを住ませて働けるようになったら来いというような感じでした。
到着後、1日かけて数カ所のアパートを回りにその日に契約をしました。内覧を事前予約をしていたアパートもあれば、飛び込みでリクエストして内覧させてもらったアパートもありました。アパートの契約での注意は初めてアメリカに住む場合にはバックグランドチェックなどが少し長く掛かることがあるようで契約しても実際に住み始めるには3〜7日前後掛かってしまいます。アパートは全く身寄りのない場所に住む訳にもいかないので同じ職場の人やある程度日本人が住まれている地域などの場所になってくると思います。そう言った場所はやはりそこそこの値段がします(地域や州にも寄りますが)。ワンベッドルーム(日本でいう1LDK)で$2000~3000ぐらいです。かなり辛いですが安全を確保するという意味でも変な地域には住まないほうが良いです。

SSN(Social Security Number)について
働き始める上でSSNの取得も最優先事項です。私の勤務先ではSSNがなければ働けない、給料が発生しないということで住所を手に入れたらすぐにSSNの取得に動きました。自宅の住所とI-94(今回の入国が記録されているもの)とパスポートが必要です。必要書類にoffer letterやI-797など必要という人もいたので一応コピーして持っていきましたが不要でした。
本来は実際に住み始めないとその住所を使用してSSNの申請をできないのですがSSNの申請からSocial Securityカードが手元に届くまで1週間前後掛かりますのでカードが送られてくる頃にはその住所に住んでいるはずということで、アパートの申し込み翌日にはSocial Securityセンターに行きました。そこで必要書類を提出し、ごく簡単な面接をしたら数日後にアパートに送られてきます。渡米翌日にアパートの決定・翌々日にSSNの取得をしたらあとは少し時間に余裕ができるので(アパートに入居できるまで数日かかるため)、その後に職場に行ったり買い出しに行ったりなどしました。

アパートが決まれば、銀行口座の開設、電気の契約、インターネットの契約などライフラインのセットアップをしていきます。
銀行口座開設には入居予定の住所と電話番号、Passport(ビザ)、Offer letterなど一通りの書類が必要です。銀行口座はSSNがないと作れない…、粘り強く交渉したらOKなど色々な情報が飛び交っていますが、前述の書類を見せた上で事情を説明してSSN取得中ですって言えば普通に快く開設させてました。これで日本からひとまずの資金をネットバンクを通してこちらの銀行に送金することができました。日本のクレジットカードを使用すると買い物のたびに為替手数料が取られてしまうので、ポイントなどはつきませんがとりあえず銀行口座のデビットカードで買い物などをするようにしました。
電気は日本での○○電力の代わりにPEPCOという会社でアカウントを使って住所を登録する必要があります。ここでもネットから申請するとSSNを入力しないと進めないのですが、カスタマーセンターに電話して事情を説明すれば契約してもらえました。最初は色々な場面でカスタマーセンターなどに電話して対応してもらうしかない場面がよくあります。最初は英語で電話することに抵抗がありましたが電話せざるを得ない場合が多過ぎて途中から諦めました笑
インターネットはXfinityかVerisonかメジャーです。アパートが契約会社を指定している場合もあります。


運転免許証
もちろん日本で国際運転免許証を取得し、1年間は有効なのですが州によって「住み始めてから○ヶ月以内に現地の免許を取得すること」が義務付けられている場合などがありますので要注意です。また運転免許証があると身分証明のたびにパスポートを出す必要も無くなったりと早めに取得しておくと便利です。
取得の方法は州によって様々ですが、私の州では日本の国際運転免許証があれば実技試験は不要。オンラインででアルコール・ドラッグなどに関する講習を受け、近くのドライビングスクールでごく簡単な筆記試験を受け、運転免許センターで書類手続きを終えれば簡単に取得できました。必要書類の準備が少し手間です(住居の証明としてLease contractやPEPCOや銀行からの郵送物など)。

日本円の送金
円安でかなりきついです、ただ日本の今の状況を見ているとなかなか$1が100円の時代に戻ることは期待できませんでの諦めるしかありませんでした。送金は手数料等がかかりますが、Wizeが最もお得に送金でき、どなたに聞いてもほぼWise一択のようです。送金のためには日本のネットバンキングで動かせる口座(三井住友や三菱UFJなど)にお金をおいておくと楽です。Wiseは日本の自身の口座からワイズの日本口座にまず入金し、そこから自身のアメリカの口座に入金送金される仕組みです。1回の送金上限がありますので自動車など購入にある程度のまとまったお金がいる場合は複数回に分けて送金する必要があります。

自動車購入
NYCなどに住む場合は車が必須というわけではないのかも知れませんが、やはりアメリカは車社会ですので車がないと生活がかなり不便になります。また家族で渡米されるということであれば毎週の買い物や週末の遠出などでも車は活躍するので車はある程度のものを購入してもいいかなと思います。ただし中古車でもそれなりの値がします。私は40000マイルも走っている普通の中古のSUVに400万近く払いました…。

家具購入など
新品をきれいに揃えたいとのことでしたら、IKEAや通販で購入になりますが、中古品でもというのでしたらメルカリみたいなサイトを利用することも可能です。Sale-n-Buyと言って、日本人同士で盛んに売り買いされているサイトがあります。私はIKEAとSale-n-buyを半々で揃えました。

子供の教育
保育園はデイケアといい、Kinderに通い始めるまでの年齢(1-4歳)が対象です。Privateなのでもし預けるならかなりお金がかかります。私が住んでいる地域では週3日9〜15時$1200〜1800/monthが相場となかなかの値段です。週5は不可能です笑
KinderもElementaryも公立ならタダなのでだいぶ楽になると思いますが子供の年齢によって出費がかなり変わってきます。州によってはデイケアも無料の場合もあるようです。もし働ける場所を選択できる立場にあるならば、その辺りも考慮して良いのかも知れません。

クレジットカード
日本のクレジットカードも使用できますが使用する度に為替手数料を取られてしまいますので早めに現地でのクレジットカードを取得する方が良いです。ただし、こちらではまずクレジットヒストリーの構築が不可欠です。そのためによくある手は日本でJAL USAカードもしくはANA USAカードを作成しておき、このカードでヒストリーを構築してそのあとAMEXなどのクレジットカードを作ります。これに関しては駐在の方などが色々とブログで詳しく紹介されていますのでそちらを参考にされると良いと思います。僕は幸い、日本でもAMEXを使用していたのでそのままクレジットヒストリーを引き継ぎこちらのAMEXを作れました。そのあと入国後半年ぐらいでクレジットスコアがある程度溜まっていたので試しにAmazon Primeのクレジットカードを申請しましたが普通に審査通らず落とされました笑

次回はこちらでのトレーニングの状況などを紹介します。

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