情報リテラシー論⑨

授業の感想

今回の授業はTVの衰弱と動画メディアについてであった。主要なメディアがテレビからスマホにうつり変わっていく様子を見た。東日本大震災で中学生男子がNHKを無断転載したことは知っていたが、それを見たフジテレビや朝日などが、自らスマホでの放送を始め世の中の人に「スマホでも見られる」と分からせてしまったという話には驚いた。普段から私もTVerの見逃し配信などでテレビ番組を見るのが当たり前になっているので、経緯をしれたことが良かった。
また、YouTubeなどの動画メディアが発展しTVが衰退していく中で、映画というコンテンツが衰退していないと話していたことに驚いた。確かに、映画は映画として確立した地位を持っていることは理解できるが、「動画メディアは画面から発せられる光」で「映画はスクリーンに移した反射光」であるから差別化ができていて衰退しないという理由にはまだ納得ができていない。映画は本当に衰退していないのだろうか。


映画館離れとサブスク

わたしが目をつけたのは動画配信サービスのサブスクだ。YouTubeなどの無料の動画メディアではなく、実際に映画館で上映された映画を見ることができるNetflixなどのサブスクが、近年大幅に市場を拡大している。動画配信サービスのサブスクに入っている人が増えたことで、わざわざ映画館で見ようとと思う人は少なくなったのでは無いかと考えた。

また、新型コロナウイルスの蔓延により休業に追い込まれた映画館も少なくなかったはずだ。新型コロナウイルスは多くの被害を我々に与えたが、逆にリモートワークの推進にも大きな役割を果たした。みんなが家でできることを探す中で、映画館に行かなくても動画配信サービスのサブスクで事足りることに気づいたのではないかと考える。


これらの理由から映画館で見る人は少なくなり、映画のスクリーン数や興行収入は下がっているという仮説を立てた。

しかし、調べていくとこんな記事をみつけた。

見出しでは分からないが、この記事では「映画館離れは起きていない」と語られている。主な理由としては

(1)都市部の再開発に伴う大型商業施設のオープンラッシュ
(2) 「ステイホーム」が呼びかけられたことで逆に「映画は映画館で観たい」と思うひとが増えた

というふたつが挙げられている。私が考察したのとは全く別の動きをしており、制限されたことで逆に見たい人が増えたということだ。

また、この記事では、「映画」だけを流す映画館は生き残りが難しくなっていると述べ、その上で、映画館としての強みを生かしながら娯楽を追求して映画館から映画娯楽施設へと変わっていくことが大切だと語っている。
応援上映や爆音上映、ライブビューイングやサイレントシアターなど、人と一緒に大きな画面で見る強みを生かした工夫をする事で、動画配信サービスとの差別化をはかり、映画館を衰退させないようにしていくべきだと言う。


今回調べたことで、「制限されたことで逆に良さがわかる」という人の動きがあるのだという新たな気づきを得た。情報リテラシー論の講義では、どのような分野がどんな風に発展してきたかを学ぶことが多いが、その裏で衰退していったコンテンツの特徴について調べてみるのも面白いかもしれない。

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