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即戦力なんてクソくらえと思うただの大学生。


最近テレビCMでよく耳にする"即戦力"という言葉。なんか凄くざわざわする。
その人の性格や内面を全く見ることなくスキルだけを見ているように聞こえるからかな。
まだ、なんのスキルもない大学生の私にとってそんな社会は恐ろしくて、なんだか冷たい。

この前ある本を読んだ。それは西加奈子さんの"夜が明ける"という小説。
当事者ではない自分が書いていいのか、作品にしていいのか"という葛藤を抱えながら、それでも社会の一員として、作家のエゴとして書き抜いた本作~という著者の言葉に思わず手が伸び読み始めました。
貧困、虐待、差別、といった胸が苦しくなる、決して読んでいて楽しいとは感じれない重たいテーマたち。けど、今の私たちに大切な話。
そして、これはフィクションでありノンフィクションだと感じました。

夜が明けるの中で私の中に力強く残る台詞の1つが
「苦しかったら助けを求めろ」というもの。

今の日本はきれいな五角形人間(どんなスキルもぜーんぶ過不足なく持っていますよ)みたいな人ばっかり求められているように感じる。けど、本当にそんなことできるんかな?それは終わりなき戦いに足を踏み入れることに過ぎないのではないかな。それで人々は心豊かに暮らせるのかな。
それは助けを求めずらい社会を助長するだけじゃないかな。
効率的に短時間で生み出されたものの中にどれだけの価値を持たせることができるのかな。
そんなことをつらつらと感じました。

私は人との関わりの中でダメなところ、できないところを補い合って生きていきたいと思うし、そういう助け合いの精神が根付いた社会になればいいなと思う。もしかしたら昔はそうだったのかな…?
今はとても便利な世の中でだいだいのことは1人で"出来てしまう"
(私たちにはGoogle先生という方もいる)
けど、その便利さと引き換えに何か目には見えない大事なものが無くなっているような気がしてならない。


自分が出来ないことを誰かに助けて貰うことで謙虚になるし、人を見下すこともないと思う。そして、助けてもらった分今度は自分が助けようと自然に思えるんじゃないかな。
そうやって自分1人じゃなくてみんなで作り出すものは結構いいんじゃないかなと思う。

そんなことは大学生の戯言だと言われてしまうのでしょうか。

それでも私はそんな
社会になることを切に願うし、
そんな社会になるようまずは小さく
行動していきたいなと思います。

ふとどこかで目にしたこんな言葉を最後に添えて

"速く行きたかったら1人で行け。
遠くに行きたかったらみんなで行け。” 
Un known


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