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行政書士開業 appx〜東京での自宅開業について〜

私は令和4年度の行政書士試験に合格して、東京都行政書士会に所属しました。そして自宅開業しました。自宅開業といっても自分専用の書斎があるわけではなく、リビングが事務所です。こんな環境で本当に自宅開業できるのか心配で色々と調べましたがネットでなかなか情報収集できずとても困ったので、参考になればと思い、記事にしてみます。

東京都行政書士会の規定

東京都行政書士会の登録入会事前説明資料に提出書類の中に「事務所写真」というものがあります。そこにはこう書かれています。

設備については、行政書士の公平保持に関する諸規定に抵触することなく、事務所としての独立性が確保されていることが求められます。要件が満たされていない場合、事務所調査の対象となり、指導等の処分がなされることがあります。

東京都行政書士会HP https://www.tokyo-gyosei.or.jp/registration/admission.html

事務所としての独立性!?、そんな東京に住んでいて事務所として独立性の担保できるような部屋をもっている人っているの?我が家にはリビングと寝室と子供部屋しかないんだけど。。しかも、事務所調査の対象になることがある、とか厳しくない?

しかも追い打ち?をかけるように次の規定もあります。

・戸建て住宅の一部を事務所とする場合、居住スペースと事務所は明確に分かれていることが判別できること

東京都行政書士会HP https://www.tokyo-gyosei.or.jp/registration/admission.html

居住スペースと事務所は明確に分かれているなんて、そんな豪邸、どこにあるんじゃい。我が家には居住スペースの広さすら満足にないんだけど。。

東京で事務所を借りるとか絶対無理

私はこれまでの記事にも書いていますが、本業として会社員があって、副業で行政書士をやろうと思っています。なので、行政書士のオフィスを借りようもんなら、それだけで固定費がかかりますし、ましてや最初はお客様なんていないので、「猫に小判」、「豚に真珠」、「副業行政書士にオフィス」状態です。私の場合、行政書士は自宅開業しかありえないと思っていたので、どうしたものかとネットで色々と調べまくりましたが、
・副業行政書士
・自宅開業(しかも2階リビング)
・東京都在住
といった私と同じ条件での自宅開業に関する情報はネットから収集することができませんでした。ひとつ調べて分かったことは東京都行政書士会はその会員の数の多さから現地調査はない、ということです。ウヒヒ٩()۶

思い切って、東京都行政書士会に電話をしてみた

かくなる上は東京都行政書士会に自宅開業したいけど事務所要件を満たしているか微妙だけど大丈夫なものか電話して直接聞いてみることにしました。やぶへびになる恐れはありましたが、東京に住んでいて、自宅開業予定で、東京都行政書士会の事務所要件を満たすような家に住んでいる人ってそうそういないはずで、私のように事務所に悩んでいる人も一定数いるのではないかと思ったからです。

私「あのー、この度、行政書士試験に合格して開業予定の者なんですけど、最初は固定費をかけたくないので自宅開業をしようと思っているんですが、事務所要件、特に居住スペースと事務所が明確に分かれているかと言われると厳しいのですが大丈夫でしょうか?」
担当者「ご自身の書斎とか独立した部屋ってありますか?」
私「いえ、書斎はありません。リビングを事務所にしようと思っています」
担当者「リビングは独立した部屋ですか?」
私「はい、ドアを閉めたら独立した部屋になりますが、キッチンがあります」
担当者「それくらいなら特に問題ないです。リビングには常に家族がいますか?」
私「常に家族がいるって訳ではありません。来客とかあったら別の部屋にいってもらうことはできます」
担当者「そうですか、でしたら書類に分かるように書いてください」

あれ?、意外とあっさりで問題なさそうな雰囲気です。百聞は一電もとい、百聞は一見に如かずですね。ネットも良いですが、実際に電話で直接、聞いてクリアになることもありますよね。

事務所フロアレイアウトをエクセルで作ってみる

事務所フロアレイアウト図は家具レイアウト用ソフトとかありましたが、エクセルで作りました。なお、事務所備品については鍵付き書庫は安いものを買いましたが、それ以外のパソコン、複合機、応接セット(テーブル)などはもともと持っていたものを使うことにしました。

エクセルで作った事務所?レイアウト図

2階リビングが事務所でも大丈夫?

渋谷駅からちょっと離れた所にある東京都行政書士会を訪問して登録手続きに出かけしました。でも、実はまだ不安はありました。我が家は戸建てなのですが、2階リビングなんです。電話では特に確認しなかったのですが、玄関から事務所まで誰にも合わないようなルートになっていること、ということが事務所要件になっている行政書士会もあるようなんです。東京行政書士会の事務所要件には特に書かれていませんでしたが、我が家では事務所入り口(=玄関)から階段を登って2階の事務所(=リビング)に行くルートになります。2階までのルートの記載は書類では求められていませんでしたが、隠しても良くないので、事務所入り口(=玄関)から子供部屋のドアを閉めれば、他人(=家族)に会うことなく、事務所(=リビング)にたどり着くことが出来ることが分かるような写真を添付しました。実際に東京行政書士会に行って書類を提出して、事務担当の方が書類を見ていただいて、「何も問題ないので大丈夫ですね」と太鼓判を押していただきました。
自宅開業となりましたが、当面は仕事の依頼は来ないでしょうし、仮に仕事の依頼が来てもメールのやりとりで完結できるようにしたいと思っています。また、面談が必要になってもzoomなど使えば良いかなって思っています。
従って、自宅開業しましたが、リモートで色んなことができる時代になりましたので、オンラインでなるべく解決したいと思っています。

自宅開業の手続きをして分かったこと

一連の手続きや話を聞いて自宅開業について分かったことをまとめます。

・行政書士はお客様の大切な情報をお預かりしたり、お話を聞いたりするので、事務所はどこでも良いということにはならない(なので、事務所要件というものがある)
・居住スペースと事務所スペースは分けておく必要があるが、パーテーションでも良いように、一定のセキュリティを確保できていれば良い
・東京都行政書士会は東京都の住宅事情、事務所家賃相場を考慮した柔軟な運用をしている

今まさに時代も変わって、オンラインで色々なことができるようになってきましたので、将来的には事務所要件も変わってくるのではないかと思っています。

この記事は東京都にお住まいで、まずは行政書士を自宅開業で考えられていて、自分の書斎なんかないよって方の参考になればよいなと思って記事にしました。何かのお役に立てると嬉しいです。

最後までお読み頂き、ありがとうございました!


いつかはこんなカッコいい書斎で仕事をしてみたい(笑)

自宅開業の固定費のリアルについてはこちらの記事にまとめてみました。

自宅開業の初期コストはこちらの記事にまとめています。


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