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「SHIROBAKO」は、あります。

記事や作品、今後の事業拡大のための勉強をする際にモチベーションを上げる目的でTVアニメ「SHIRONBAKO」を見る習慣が出来た。その理由を記事に起こします。

制作進行、声優、原画、3Dクリエイター、脚本家の5人の少女達を中心とする、アニメーション現場で働く模様を描いたオリジナル群像劇である。
2014年に放送、2020年には映画化がされており、それぞれTVシリーズ、アニメ映画の制作をメインに描いている。

石井自身は出役と裏方の両方のプロ現場での経験もあるからか、共感と憧れを抱きながら夢中で作品を浴び続けている。

もちろんアニメならではの表現もあるが、なかには同業であったならば「そこわざわざ描くか!?」的なギミックも沢山あり、よくわからなくても作品の熱量やストーリーの巧みさでお仕事アニメの神髄を楽しく堪能し勉強することができる。

セル画と3Dの関係、制作コストをどうするか、等現実のニュースでも目にするようなトピックもあり、可愛い絵柄に反して現実とリンクさせてくる波もまた、「SHIROBAKO」の魅力の1つだ。

私自身が特に感銘を受けた回は第2話の「あるぴんはいます!」である。

アフレコの際に監督が、既に完成しているとあるシーンの主人公の作画に難色を示し、状況を理解しつつもリテイクをスタッフに頼む回だった。とある台詞に込めたキャラクターの感情が絵に表れていないことがわかり、涙ながらにスタッフと共通理解のための会議を行う。

「脳内設定を今更言われても困る」「どう修正していいかわからない」監督自身も困惑してしまう中、主人公の制作進行・宮森あおいは「好きな食べ物でどんな人間かわかりますよね!ドーナツ好きだったら親近感湧きます」と何気なく話す。そこから各キャラクターの印象について話が盛り上がり、その上で監督は「内面の複雑な部分を描いてあげたい」と語りだす。

そして私が全24話の中で一番好きな台詞「アニメーションはテンプレの代名詞か!?違うだろ!命を吹き込むってことだろ!」と吐き、その後監督と宮森が「あるぴんはいる!」と叫び、スタッフたちの前にキャラクターが降りてくる、そしてリテイクが開始される。

このシーンのおかげで「アニメを信じてよかった」と心から思えた。

我々は好きな作品やキャラクターを自分と直結させることで愛することができるけど、それはあくまで受け取り側のもので、それで良いと思っていた。しかしアニメ制作アニメでこれを描いてくれたことで、作り手と両想いになれたとプラスになれた。つまり、抱いている感情何ミリであろうが、共通しているのだ。それが嬉しくて涙が出てきた。

アニメを見て笑い、泣き、哀しみ、喜ぶ。一緒に呼吸をしている。それは良い事なんだ、望まれていいことなんだ。オフィシャルということで安心することが出来た。この作品に出会えた人生に感謝しよう。

これからも沢山アニメを見て色んな自分を感じるようにしよう、そして自分も作り手として、受け手と同じものを見れるように努力しようと感じた。
色々なことでは違う目線は必要だとは思うが、やはり最終地点では同じ場所に立っていたい。

アニメ現場の中に「あるぴん」はいるし、私の中に「SHIROBAKO」はあるのだから。



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