ASDっ子も人の気持ちがわかってゆくのよ?
まさか、日常で気付くことになるとは思わなかった!
ASD娘のある日の出来事です。
物語の背景から心の動きを読み取る力の芽生え
内容がわかるの?
人の気持ちが分からない…といわれているASDっ子たち。でも、一概にそうともいえない…と思ったのは、娘が高校2年生(特別支援学校)の頃でした。
人の気持ちといった心の動きを物語の背景から推測して、読み取る力が娘に芽生えたのです。
ドラマに共感し、感想
ある日、娘と共にテレビドラマを観ていました。ある場面で、主人公がショックで言葉を失った時、「親には言えないよね」と娘がぽつりとつぶやいたのです。
私は驚き、「え?」と声を上げてしまいました。なぜなら、娘が初めてドラマについて感想を述べたからです。
ドラマの場面ごとに、内容に合った感想を言葉にできるようになったので、私は何度も「本当にそう思う?」と確認してしまいました。
ドラマは、エピソードが進むにつれて、内容もより深く情緒的なハードルも高まっています。でも、娘は見事にその背景を推測できている。
衝撃でした。
ASDっ子の脳シナプスがつながった瞬間
ASDの人は、繊細な感受性を持ちながらも、相手の気持ちを推し量ったり読み取ることが難しいのです。皮肉や嫌味が彼らには理解できず、感覚のすれ違いから混乱が生じ、パニックに陥る。
私のASDの娘は、小学4年生の頃から言葉の使い方が独特で、まさにトンチンカンでした。「まいったなー」という出来事ばかりが彼女を取り巻いていました。
これまでも、ドラマを一緒に観て「いやいや…それはそういう意味じゃないって…」と思うことが何度もありましたから、娘の方からドラマから遠ざかるようになっていました。
私もASDだから…と、諦めるしかないと思っていたのです。
でも、この日は違ったんですよね。ある日、豆電球がピカッとつくように脳の何かがつながった。そう思いました。
娘が相手の気持ちを推測し、理解を示す状況は初めてでした。
その後、娘の発言が面白すぎて私がドラマに集中できるなくなることも。
ASDの人は、皮肉や嫌味を理解できないとされていますが、それは一般化しすぎる考え方であって、必ずしもそうではないことを体験した出来事でした。
こうやってASDっ子の脳は、ゆっくり発達するのかもしれません。
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