29歳♂マレーシア、台湾旅行記⑧

台湾三日目、お店の近くに良さげな鴨肉店を見つけたので行ってみることに。もちろんGoogleマップの口コミの数を見て決めた。鴨肉(かもにく)と読めるが、台湾ではアヒル肉のことを指すらしい。アヒル、もちろん食べたことなんてない。見たことももしかすると数回くらい"かも"しれない。午前中だったが店の中にはすでに人がちらほら、店頭には姿のまま完全に火を入れられた鶏達が並んでいた。4人がけテーブルの相席に案内してもらった。向かいではご夫婦が並んで鶏にむしゃぶりついている。アヒルかダチョウ肉かが選べて、私はダチョウが食べたかったが、店員さん曰く「ダチョウ肉盛りは多すぎてひとりのお前には無理だ」とのことなので。蒸しアヒルのモモ肉盛りを注文。さらに燻製かホワイトを選べたので、私は目の前の夫婦がむさぼり付いていて美味しそうだったホワイトをチョイス。骨が多くて少し食べずらかったがお肉は柔らかくてとっても美味しかった。テーブルの上の胡椒をお肉にかけようとしたら扇風機の風で全部自分にかかり、自分がスパイシーになってしまった。実はこの胡椒トラブルは初めてではない。台湾に来てから何度もやらかしてる。お店が狭く扇風機ガンガンのお店が多いので台湾ではあるあるなのかもしれない。士林の食堂では彼氏が彼女の料理スープに胡椒を振ってあげていたが、全て彼女の身体に降りかかっていた。
店を出て、台北の街をブラブラして巨大団地のような建物を見上げては、中でサモハンキンポーが巨体とサラサラヘアーを揺らしながらダイナミックアクションしてるのかななど妄想しながら時間を潰した。その後、移動のバス車内で「車窗擊破裝置」という、男心をそそられる文言を見つけた。これは緊急時に窓ガラスを破壊して脱出する装置らしく、日本人からしたら、なんともロマン溢れる表記だ。ちなみに消化器は「滅火器」と書く。目的地の華山1914文化創意產業園區に着いた。どうやらここは酒造工場の跡地を利用したアートイベント空間らしく、おしゃれな雑貨屋さんや本屋さん、カフェなどが立ち並んでいた。オサムグッズのお店をぶらぶらしたり、カフェで昨日買った本を読んだりした。可愛い雑貨が沢山売っていたが、金欠の為購入は我慢、また改めてきて爆買いしてやろうと台北の空に約束した。華山を後にして中山駅の北側にあるちょっとオシャレっぽい区画に行ってみた。ここも雑貨屋さんやカフェなどがあり、古着屋も多かったのでいくつか行ってみた。海外に行くと大体古着屋さんに立ち寄る。その土地の色が古着屋さんにはよく出ていて面白い。ローマの古着屋さんは試着室がトイレを改装して造られたもので、鏡の前に便座があった。フランスの古着屋はなかなかカオスで、みんな服を手に取ったあときちんとハンガーにかけてラックに戻さないから、足元に売り物の服が散乱していた。でもどの服もとってもおしゃれで、いやぁフランスだなぁとつくづく思った。台北の古着屋さんでは2,000円のカーキのオーバーサイズTシャツを一枚だけ買った。状態もよかったので、買ってすぐドミトリーに戻って着替えて気分よく夜の街に出かけた。私、服を買ったらテンション上がってしまい、即着ちゃうタチなのです。そんな自分を恥ずかしいと思う半分、人間的で嫌いじゃないです。お気に入りのTシャツに身を包んで、夜ご飯はちょっとおしゃれなビストロへ。お店の看板には「台湾ビストロ」と書いてありました。オープンと同時に入店したので、お客さんは私ひとり。燻製肉盛り合わせと、空芯菜炒め、生ビールを注文。燻製肉が運ばれてきたのですが、その量の多いこと多いこと。おそらく4人くらいでシェアしてちょうどいいくらいの量。一人飲みはこの危険があるから注文の際は本当に要注意だ。モリモリの燻製肉とその下に敷かれていたモリモリの野菜をワッシャワッシャかき込んで腹パンパンでお会計したら2,500円。台湾では2日分くらいの食費だ。唇を噛み締めながらお店を出たのだが、一人旅のいいところは、このような誤算で散財してしまっても、すべて自己責任、自分以外誰にも迷惑かけないところが、いい。その後はコンビニで150円の台湾ビールを買って、ドミトリーに帰宅。談話室でひとり飲んでいると、レイチェルも帰ってきて少し談笑。今着ているTシャツは近くの古着屋さんで買ったんだと言うと小さい声で「いいじゃん」と言ってくれた。9月21日は古着記念日だ。レイチェルがたくさんのパイナップルケーキがはいった袋を持っていた。どうやら明日帰ってしまうらしい。短い間だったけど、出会えてよかった。でも今回が最後の別れになる気はしない、またどこかで会う気がする。また会おう!

つづく

お賽銭箱でございます🙇 毎週、うな重食べたい…