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セルフ母乳神話に取り憑かれた話

子育て経験のある方はもちろん、
そうでない方でも

「母乳育児」って、
結構ナイーブな話題だってことを
知っている人は多いんじゃないでしょうか。

今から数十年ほど前

「人工ミルク(粉ミルク)」を使うのは
母親失格!
母乳こそ栄養満点!愛情を注いで子育てできる!

などという神話で囃し立てられていたが
(母乳が栄養満点という点はWHOの規定があるので否定はしません)

多様化した現代では、
大変便利で
(日本では)衛生的な人工ミルクを使うのが
もはや当たり前。

母乳にこだわる必要はない!という風潮が主流です。

ですが
我々の「親世代」は
まだまだ「母乳が一番」と思っている方も多く
人工ミルクを与える嫁を
いびったりすることが今でもあるそうで
度々X(Twitter)上で
人工ミルクいいじゃないか!論争
が巻き起こります。

さて、そんな中、
私は2020年に第一子を授かりました。

妊娠中に色々調べ、
上記に挙げた母乳・人工ミルク論争もよく見ていました。

世論・世間の風潮を受け、
当時の私は


完母ってなんかふるくさ…
おっぱい吸われるって気持ち悪いし・・・。
粉ミルク一択でしょう~~~~~。

・・・と思ってました。
むしろ

母乳神話?なにそれ?きも

くらいに思ってました。(言葉が悪くてすみません)


そして、実際に1人目をほぼ完ミで育てることになります・・・が

私はそれにより、
大きな後悔・大失敗をしてしまったのです。

今回は、そんなお話し。


今回の話は
第1子をこれから迎えられるプレママ・プレパパさんに
こんな考え方もあるんだなぁ、と知ってもらえたら嬉しいです。

完ミを選んだ理由


私が1人目を完ミ
(母乳を一切せず、人工ミルクのみ)にした理由を
もうすこし具体的にご紹介します。

①世間の風潮

これは先ほども申し上げた通り。
決してそんなことはないのですが、
人工ミルクが称えられればられるほど
完母にこだわる人=古臭い人、頭堅い人のように
感じてしまった私は
まず完母に対していいイメージを抱けなかったです。

②授乳できる気がしなかった

自分から母乳がでてくる想像が全くできなかったのと、
胸を吸われる感覚が・・・
なんとなく・・・・気持ちわるい。

赤ちゃんだとしても、嫌だな・・・・・。

と思っていました。
くすぐったがり体質なので、
余計に、哺乳瓶にできるならしたいなと思ってました。


③そもそも出が悪かった

実際産んでから、病院ではすぐ母乳指導があり、
こちらが拒否しない限り、基本、母乳をあげることになります。

人生で初めて我が子に乳をあげたときはやっぱり少し、感動しました。

そのときに、なんとなく「母乳もありかも・・・?」なんて
思ったのですが

退院した後も、それから1か月たっても、

全然母乳量ふえねぇ・・・・!

母乳が増えなければ、
赤ちゃんが不機嫌になって、
こちらのメンタルがやられたり、

おっぱいした後に
更に哺乳瓶も用意しなくちゃいけなくて
混合栄養は
めちゃくちゃ面倒。

一応、マッサージをやってみたりしたものの、
そのまま量は一向に増えることなく、
母乳育児を辞める気持ちが加速していきます。

④ディーマーになった

最終的に私は
ディーマー(不快性射乳反射)になってしまいました。

これ、産婦人科で相談したら知らない助産師さんも居たので
もっと周知してほしい。

私の場合は授乳をしはじめると、
イライラして、気持ち悪くなって、この世からいなくなりたいような
ホルモンバランスが音をたてて崩れるような感覚がありました。
(人によって感じ方は違うと思います)

このディーマーのせいで
「辞める」という決心がつきました。

そして
3か月くらいで卒乳をしてしまいました。

幸い、娘はまだまだ赤ちゃんだったので、
卒乳は苦なく、すんなり哺乳瓶好きになりました。

でも、私は違ったんです。

あんなに授乳嫌いだったのに、
卒乳したことを後悔してしまったのです。

卒乳を後悔した理由2つ

1つ目はオマケ話程度なのですが、
「乳腺炎」になってしまったことです。

毎日僅かながらでもあげていた母乳でしたが、
卒乳にあたってかなり雑にきりあげてしまい、
結果乳腺炎になりました。

大した量出てなくても、まじでなるんだなって思いました。

寒気がえぐい・・・。それでも赤子は泣くからお世話しないといけないし、
病院まで歩いて・・・お乳を搾ってもらって(←これも激痛)

乳腺炎はまじでこわいです。
卒乳するときは、気を付けてください。

そして本題の理由2つ目。

考え方が変わってしまった

・・・これが厄介だった。

卒乳してからふと気づいたのですが

あんなに辛くて、辞めたい!
と何度も思った授乳が
終わった途端、
急に愛おしくなってしまったのです。

産後のうつ傾向も相まって、
「母乳を育児をしない私はダメな母親」
と思いこむようになってしまい(そんなことないんだけどね)

夜な夜な哺乳瓶を洗いながら思うのです
「あの人は完母なのに・・・なんで私はだめなんだろう」って。

粉ミルク代も、かさむとばかにならないので
私のせいで家計も圧迫してる・・・。
とも思ってました。

考えだすとどんどん負のループに。

本当に母乳育児をしたいと思った時に
私は母乳をまともに出すことのできない
状態になってしまっていたのです。

ここで初めて私は後悔します。

母乳を与えるための
十分な準備をしなかったこと、
そして
簡単に諦めてしまったことを。

産後のホルモンバランスの関係もあって
『授乳したい』『なぜ出ないの』とずっと
考えてしまい、この時はひどく落ち込んでしまいました。

母乳は出産後必ず出るわけじゃない

私の卒乳を加速させた「母乳量」トラブル。

赤ちゃんを産めば、誰でもほいほい母乳が出ると
勘違いしていた私。

実際は体質的に出にくい人もいるし、
服までぐっちょりするくらい出る人もいるんです。

第1子の場合、
自分がどのようなタイプかは分からないから

なんとなく、「ミルクでいいや」で

なんも準備もせず、いざ育児に突入すると

「母乳であげたかった」と思う瞬間に、後悔することになるんです。

初マタの場合は、乳首もまだまだ固いので
出産前に、入念なマッサージをするかどうかで
母乳の出に影響があるというお話を聞きました。
(マッサージしていい時期や、やりかたは調べてみて下さい)

このマッサージ、「出産前にやる」「毎日しっかりやる」ってことが
個人的には重要だったなと思います。

1人目のときに行ってた病院では
マッサージめちゃくちゃ重要だよ!
…という話はしてくれなくて、全然マッサージやらずに出産しました(個人差もあるからだとは思うけど)

まぁ、、産んでから、母乳の出が悪くなったらマッサージすればいいんでしょ?くらいにしか思ってなかった。

その結果、
固い乳首のまま赤ちゃんにあげることになり、
赤ちゃんが嫌がって吸ってくれない→分泌量が減っていく
ということになってしまって

私の場合はそこから一度も回復することはできませんでした。

つまり!今は母乳育児興味なくても、出産前からマッサージはちゃんとやろう!

今する気がなくても、
産後メンタルがどう思うかはわからない!

産後メンタルさんが
セルフ母乳神話を信じる可能性もある!

出産後は
びっっっっくりするくらいメンタル変わります。

大好きだった旦那が、毛むくじゃらのおじさんにしか見えなかったり
些細な事に悩んだり
私みたいに、
母乳育児どうでもいいと思ってたのに
やっぱりあげたかった(泣)ってなったり

人生で何度も経験できることじゃない育児だから

後悔のないように

出産前には、乳首マッサージ。
出産したら、なるべく早く母乳を与える。
眠くてしんどいけど、頻回授乳頻回授乳をこころがける・・・。

やれるだけのことを精一杯やってみて
「やっぱり母乳はいいや」と思えたら、
人工ミルクはいつでも使えるから、大丈夫。

でも、
ほんとーーーーに、母乳は一度諦めちゃうと
二度と出なくなる可能性もあるってことを知っておいてほしい。

後悔のない、育児ライフを過ごしていきましょう!

後日談:2人目は完母にできました!

1人目の大失敗のあと、

2年半後に2人目を出産しました。

反省をいかして、
出産前には、お風呂で毎日5分くらいマッサージをして
助産師さんにもほめられました。
「とっても柔らかくていい乳首ね!吸ってくれそう!」って。

(そういえば、1人目のとき、あなたの乳首ちょっと吸いにくそうって
言われた時結構ショックで、そのときから母乳諦めちゃってた節があったなあ・・・。)

2人目は母乳がすぐ出やすいというのもあって、
実際産後3日目に出始めて、
1人目の時よりは出は良かったけど

乳首が切れる切れる。

最初の内は量も安定しないから、
2時間おきくらいに
頻回授乳頻回授乳。

痛い!!!!!

痛い!!!!

痛い!!!

と叫んで、
泣いて、
寝不足になりながら
ディーマーと闘いながら

またミルクにしてしまおうかと
何度も思いながら……

3か月。

3か月耐えた。

結果

完母でいけた~~~~(´;ω;`)

乳首はたくましくなり、
全く痛みを感じなくなり、
同時にディーマーも解消されました。

これは、素人見解だけど
授乳したことない乳首って
やわかくて、よわよわで
足裏みたいな感じ。

だから、くすぐったいし、痛みに弱くてつらい。

けど、何度も歩いてあるいて、
歩き続けた足裏は、
分厚く、固く、強くなって
もうくすぐられても平気だし、痛くない。

っていう感じなんじゃないかなと思った。

私の母も、
ほとんど母乳でないタイプだったらしいので
出にくい遺伝ももってると思いますが

3か月、根性もって取り組めば
私でも、服びちゃびちゃになるくらいの完母になることができました。

完母目指す方の励みになれば
嬉しいです!

そして最後に…

完母と完ミ
どちらも経験した私から…

ぶっちゃけどっちも大変

どっちがいいとかは特にない!
どちらにもメリデメがあるので
お母さん自身どうしたいかという
気持ちで、決めるのがベストだと思います。

私は、謎の母乳あげたい精神、
セルフ母乳神話が
開花してしまったので
辛い思いをしても
母乳をあげ続けて
血を流しながら
完母になりました。

母乳神話は、産後メンタル崩壊したママたちが作り上げたのかも

母乳神話とされる話は
その研究者たちや時代背景ももちろんですが、

当事者だった古のママたちも
私と同じように

『母乳ださなきゃ』
『母乳あげたい』
『母乳でないなんて私はポンコツ』

って悩んだ結果として広まったのかもなぁなんて
素人なりに考察してみました。

それほど、産後メンタルは
崩れやすい。落ち込みやすい。

それを知った上で
家族は最大のサポートをしてほしいし
お母さんは、ご自身の後悔のない選択を
してほしいなと思いました。

おしまい。

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