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2023年11月 薬を飲んでいるのに1時間以上続いた発作 高まる不整脈の可能性

これは問題無いと言われた原因不明の動悸が不整脈と診断されるまでの経過を書いていく記録です

厳しい残暑が終わって気温が下がり、メインテート(心臓の負担を少なくして心拍数を下げる薬)が始まって動悸の発作の頻度が減り、10月は落ち着いた日々を過ごす事が出来ました。

11月になって更に気温が下がって寒くなると状況が悪化していきました。動くと胸の圧迫感を感じる、負担のかかる動作をすると吐き気がする、心拍数が高くならないのに動悸がするという症状が出るようになりました。

今までは近くのスーパーまで歩いて買い物に行ったりする事が出来ていたのに行くだけですごく疲れてしまったり、人と会話をするだけで息切れするようになってしまいました。

職場から提示された復帰の条件(①1ヶ月間発作が起きない②職場まで自分の力で歩いていける)をクリアする事は難しそうだと思いました。シフト勤務なので1人欠けるだけで同僚の負担が増えてしまいます。上司に退職も視野に入れて今後についての相談をしました。

12月の検査を受けて結果を聞いてから退職を検討してもいいのではないか、と言われました。それまでは休む事になりました。

発作性上室性頻拍であれば90%の確率で治ると言われたので復帰出来る可能性の方が高く、今は迷惑をかけてしまうけれど治れば今までと同じように働けるようになると思っていました。

買い物に行く事すらできない

11月18日は天気が良く気持ちの良い日でした。近くのスーパーに買い物に行くため家を出ました。横断歩道を渡りきる前に左折する車が迫ってきたので歩く速度を上げました。その少し後から心臓がドキドキし始めました。スーパーまであと少しの距離だったので動悸を無視して歩き続けました。もう少しで着くという所で心拍数が155拍/分まで上がって動悸が強くなりました。立っている事が出来なくなりその場にしゃがみました。心臓の鼓動が強くて動く事が出来ず、道端に座り込んで動悸が落ち着くのを待ちました。落ち着くまで20分くらいかかったでしょうか。

通りがかった方が優しい方で家の近くまで車で送ってくれました。帰宅してからずっと心臓がザワザワしている感じが消えず体が重く感じました。寝る時までその症状は続きました。

買い物すら行けないのかと自分が情けなくなりました。

11月18日発作時のアップルウォッチの心拍数

2回目の救急搬送

11月20日はF総合病院へ受診する日でした。トイレで排便した時に動悸が始まりました。横になって休んで心拍数が下がってきましたが再び上がってきました。休んでいれば落ち着くと信じてそのまま安静にしました。

普段ならこれで落ち着くのにこの日は違いました。心拍数が下がってくるとグワーっと急上昇してまた下がってきて急上昇するという事が何回も繰り返されてどんどん苦しくなっていきました。

最初は元気だったので携帯心電計のチェックミーECGで何枚も心電図をとったりしましたが、途中から発作が収まらない事に疲れてきて天井を見ながら横になっていました。最後はそろそろ終わってください、と祈るような気持ちでした。

11月20日発作時のアップルウォッチの心拍数
11月20日発作時にチェックミーでとった心電図

1時間を超えたあたりで安静にしているのに何で落ち着かないんだろう、収まらなかったらどうしようと不安になり始めました。心拍数が160拍/分まで急上昇したあたりで気が遠くなってきたので救急車を呼びました。玄関の鍵を開けておいてくださいと言われました。
救急車が来てストレッチャーに横になりました。「安静時心拍数130」という声が聞こえました。寒く無いはずなのに唇が震えてぼーっとしていました。色々聞かれた事に答えたり薬手帳を渡して説明している内に意識がはっきりしてきました。

A総合病院の救急外来に搬送されました。救急隊員とA総合病院とのやりとりで「安静時心拍数が130で12月に発作性上室性頻拍の疑いでアブレーション予定です。」と言っているのが聞こえました。検査をして不整脈ならアブレーションをする可能性があると言っただけで確定ではないと思いましたが訂正する気力もありませんでした。

2回目のA総合病院の救急外来に到着し、心電図をとりました。救急外来の医師は「落ち着いたみたいだね。心電図は問題なかったよ。排便時は皆気張るから動悸が起きる人は多いんだよ。あとはF総合病院に行って診てもらってください。」と言いました。排便時に動悸が起きる事が多くても、それが1時間以上続いたのがおかしいと私は思ったのですが、救急外来の医師は気にならないようでした。

体はフラフラしていましたが、なんとか動けたので精算を済ませてバスで駅へ向かいました。

F総合病院受診

前回の説明では、メインテートを内服して動悸が落ち着けば電気生理学的検査をキャンセルしてもいいという話でした。動悸が落ち着かないので予定通り12月14日に検査する事になりました。医師は「薬が子供用の量だったから効果が低いのかも。量を増やそうか?」と言ってくれました。迷いましたが、検査の2週間前からメインテートは飲めなくなるので10日間だけ2倍量で飲んでも微妙だな、と思い今のままでいいと答えました。

医師に動悸が起きた時の話をしました。11月18日の動悸が起きた時のアップルウォッチの心拍数の画像を見せました。受診する前にも1時間以上の発作があった事を伝えましたがアップルウォッチ以外でとった心電図は見ないと言われていたので心電図は見せませんでした。

医師は11月18日のアップルウォッチの心拍数の画像を見て「これは洞性頻脈(運動したり緊張した時になる問題無い頻脈)だね。歩いてたんでしょ?」と言いました。そして「洞性頻脈だと徐々に心拍数が上がって運動をやめると徐々に下がってくよ。発作性上室性頻拍だったらガッと心拍数が上がってガッと下がるから、これは不整脈じゃ無いと思うよ。」と違いを教えてくれました。

私の心拍数の経過はいつも山形で洞性頻脈の形に似ていました。最後まで歩いていたのなら納得する説明でしたが、私は心拍数が155拍/分まで上がった時点で動けなくなったので、洞性頻脈ならその後の心拍数は徐々に下がらないといけないはずです。運動していないのに心拍数が再び上がって動悸が起き続けているのはおかしいと思い、それを聞きました。

医師は少し考えた後に「もしかしたら、アップルウォッチが拾い切れていないものがあって本当は不整脈の形なのかもね。11月18日のは何とも言えないけど1時間以上続いた方は不整脈の可能性が高いんじゃないかな。」と言いました。

そして「検査で原因を調べるからね。」と言ってくれました。

症状やアップルウォッチの心電図から医師は不整脈の可能性が高いと言ってくれたのに、なぜ心拍数の経過は不整脈の形にならないのでしょうか?発作が起きて病院に行って心電図をとっても問題無いと言われてしまうのはなぜでしょうか?

今まで受診した病院の検査結果もアップルウォッチの心拍数の経過も問題ない頻脈を指し示していて、こんなに辛いのに問題ないから治療できないと言われたらどうしよう、と気持ちが揺らぎました。

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