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ふるさとに帰る

私は若い頃、機関銃のように喋っていた。
エネルギーもあったし、友人たちに伝えたいことが沢山あったのだろう。
そして、誰かと繋がってないと不安だった。
誰かとずーっと繋がってるなんて不可能だし、人間は所詮一人なんだと思う。

子供は、いつも自分のことを見て欲しいし、いつも自分の話を聞いて欲しいと思っている。
そのまま大人になったような人もいる。
そういう人は、相手をしてくれる誰かを常に探しているし、心が満たされることはない。
24時間無休で、自分に付き合ってくれる人間なんていないから。

しかし神様だけは、それが可能なんだと思う。
私は神様と出会って、落ち着いてきた。
機関銃のように喋るとこともなくなり、誰かと繋がってなくても平気になってきた。
寂しい時、目に見えない神様を感じることができる。
神様に祈る時は、いつでもいい。
予約もいらない。
私が話したいと思ったタイミングで。

若い頃は、楽しかったけど、苦しかった。
毎日がお祭りみたいだったけど、お祭りの後は、ひどい憂鬱に襲われた。
人に期待ばかりしていた。
自分なんて、全く誰かの期待に応えられてなかったのに。

祈りは、ふるさとに帰るようなものだ、と本に書いてあった。
私にはふるさとがないけど、何となく分かる。
都会に出て、ずーっと張り詰めた気持ちで頑張って疲れしまったけど、ふるさとに帰った時は、子供のような気持ちで安心する。
ふるさとは、素の自分を受け入れてくれて、あたたかい場所というイメージ。
現代人は、みんな疲れているから、ふるさとが必要なんじゃないかと思う。




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