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バナナで一悶着ちょっとだけサンマの話

一週間前の水曜日私はバナナを買ってきた。翌日木曜日はコープの宅配日、バナナを買っていた。その日家人がバナナを買ってきた。この時点でバナナは全部で何本?

とりあえずバナナの保存法はこうだ。一本ずつラップでしっかりくるんで冷蔵庫野菜室に入れる。これはエチレンガスでバナナと庫内の他の物への熟成を防ぐためだ。バナナの皮は黒ずんできても中身は大丈夫だ。家事力ゼロの家人でさえこの保存法を知っている。知っているだけだけれど。シレッとぼやいておこう。

1週間後の昨日はまたコープの宅配日、ゴルフ帰りの家人もまたバナナを買ってきた。食パンと並んだバナナの定位置にバナナが無いと思ったと言う。当然今日届いたさ。一週間前に注文してたバナナだ。
「冷蔵庫に入ってるって言ったやん!」ちょっとしたバナナケンカの始まり。
またせっせとラップでくるむ作業をした。「やれよ家人」バナナケンカは続いている。

さて、はて、我が家にバナナは今何本あるでしょう。と朝食に焼きバナナを食しながらため息交じりに思っている。

思えば子どもの頃バナナはそれは高級品だった。嫌々病院に連れていかれる時いつも交換条件に「帰りにバナナ買うてや」と言っていた。たまに病気になるとバナナが食べられたということだ。
交換条件としてのんでくれた親にも、今はもう届かないけれど礼を言っておこう。
「いやいやお前、交換条件を出す立場か!」これが正しい。

いつしか庶民の食物になった。安い果物の代表格ではなかったか。なんだバナナか、ぐらいに思うようになっていなかったか。けれど最近の円安物価高にバナナとて例外ではなくなっている。
私の中で高くて小さくなったものはサンマとバナナだ。たしか『不適切にもほどがある』で羊さんも言ってた。「未来はそんなに変わって無くて、サンマが小さくなったくらいよ」みたいなこと。

せっかくだから私の好きなバナナの食べ方を書いておこう。バナナが欠かせない理由でもある。バナナ中毒かもしれない。
バナナの一片だけ皮を剥いて元のようにかぶせて、魚焼きグリルで皮が真っ黒になるまで焼く。皮を取ってシナモンをたっぷり振りかける。これだけの超簡単料理だ。これはキャンプ料理の簡易版だ。
ひとりキャンプに行くのがけっこう好きで、そんなときはじゃがいもやさつまいもやバナナの丸焼きを作る。作るというより手抜きクッキングだ。
その中でバナナはひと手間あって、皮を一片剥いて、実に切れ目を入れてバターとチョコを挟み込み、アルミホイルに包んで焼く。ただカロリー的にアウトなので私の好きなスパイスのシナモンを振りかけて食べるだけに留めている。

ワンパターンの朝食がバナナが切らせない理由で、今日時点でバナナの残本数は15本だ。消費しないといけない義務感で食べるのはあまり美味しくなくて、バナナに悪いなって思う。なんでも足りないくらいがちょうどいい。

私の記憶は花の咲く季節と共に
残って行く
(モッコウバラ)





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