知識社会のマナー:金持ちを妬まない

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このブログでは、2019年7月にうつ病を発症し、それをきっかけに同年12月からブログを始めて、それ以降、600日以上毎日ブログ更新してきた、しがないサラリーマン弁護士である僕が、日々考えていることを綴っています。

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【 今日のトピック:残酷な知識社会の生き方 】

現代社会は、「知識社会」です。

知識の有無や、知識量の多い・少ない、そして、知識の使い方によって、収入の高低が左右されます。

それだけでなく、こういった知識に関する能力の高低が、幸せになれるかどうかすら左右します。

今の時代は、本能に従ってぼーっと生きていれば、それだけで幸せになれるわけじゃありません。

きちんと理性を働かせて、自分の現状や能力をどう活かしたら幸せになれるのかを考えないと、幸せはやってきません。

とても大変な時代です。

僕も、こういった知識社会の犠牲者だと思っています。もちろん、僕は弁護士になっているので、大学受験や司法試験などの試験に合格してきた結果として今の仕事にありついて、それなりに高い収入を得ることができているので、知識社会の犠牲者どころか、恩恵を受けているという風に見るのが普通かもしれません。

確かに僕は、知識社会の恩恵を受けている側面もあると思います。

知識なら何でもいいかというとそうではなくって、重視される知識の種類があるのです。

今の時代だと、プログラミングやAIなどの知識が、重視され度合いがどんどん上がってきているのでしょうが、今だに、法律知識はとても重視されていて、そのおかげで、「弁護士」という資格が活かされ、それなりに高い収入を得ることができています。

なんか自慢話が続いていましたが、僕がうつ病を味わったことが、知識社会の犠牲者であることを意味すると僕は考えています。

というのも、うつ病までの僕は、ぼーっと何も考えずに生きていたからです。ぼーっと何も考えずに生きていたら、僕はうつ病になってしまいました。

僕が、もう二度とあんな苦しい思いを繰り返さないためには、ぼーっと何も考えずに生きていてはいけません。

きちんと理性を働かせて、予防策を本気で考えなければ、またすぐにうつ病を再発してしまいます。

ぼーっと生きていては幸せになれないという知識社会の仕組みは、僕をうつ病に陥れました。その意味で、僕は知識社会の犠牲者だと考えています。

こういった知識社会は、「正当」だと考えられています。

なぜなら、知識の有無は、努力が100%すべてを左右している(ことになっている)からです。

例えば、知識の有無や知識量の多い・少ないが努力によって左右されるのは、皆さんも経験していませんか?

たくさん勉強する人が知識量も多く、あんまり勉強しない人の知識量が少ないのは、これまでの学校生活を通じて思い知ってきたと思います。

学業成績が良い人は、勉強しているから成績がよいのであって、成績が悪い人は勉強していなから成績が悪い。

こういった理屈は、過去の経験に照らして素直に受け入れることができます。

たくさん勉強して臨んだテストは点数が良かったし、あんまり勉強せずに臨んだテストは点数が悪いです。

しかし、めちゃくちゃに残酷ですが、知識の有無や知識量の多い・少ないは、遺伝に左右されます。

学力や知能を形作る要素のうち、遺伝の影響が6割~7割で、環境による影響が3割~4割だという事実は、科学的に明らかとなっています。

知識社会が「正当」であるのは、知識の有無や知識量(学力や知能と言い換えてもいいでしょう)は、努力(勉強量)のみによって100%左右されることが前提でした。

しかし、実際には、努力によって左右できるのは、マックスでも4割なのです。それ以外は、遺伝子によって決まってしまいます。

もちろん、この「6割」とか「4割」という数字は、あくまで平均をとった場合に算出されたものであって、全員に同じように当てはまるわけじゃありません。

僕の場合は、遺伝の影響が2割で、環境(努力)の影響が8割かもしれません。

しかし、ひとりひとりの人間にフォーカスを当てて、遺伝の影響と環境の影響を厳密に切り分ける方法を、まだ人類は知りません。

したがって、僕自身の知識量が、遺伝と環境のそれぞれからどの程度の割合で影響を受けるのか、算出することはできません。

しかし、平均をとってみると、↑に書いたような数字を科学的に算出することはできるわけで、そうなると、平々凡々な僕も、平均と同じような割合比率で、遺伝と環境の影響を受けている可能性がとっても高いとは思います。

結局、「正当」であるように見える今の知識社会も、実は、遺伝(遺伝子)という「越えられない壁」があり、「努力によって100%左右される」という正当性の前提が崩れるので、まったくもって「正当」ではないことになります。

むしろ、知識社会は、正当ではないという現実を見えにくくしているせいで、知識社会前の時代(世襲社会)よりも厄介です。

「たくさん勉強したテストでは点数が高く、あまり勉強しなかったテストでは点数が低い」という経験を、現代社会ではほとんどの人が経験しているせいで、「知識量は努力のみで決まる」という考えは素朴に受け入れられてしまい、その結果、知識社会に潜む「不平等」は隠されてしまっています。

ただ、産業革命以降の知識社会は、膨大な富を生み出しました。

知識量のちょっとした差(知能や学力のちょっとした差)が、計り知れないほどの富の差を生み出すのが、今の現代社会です。

そうやって生み出された莫大な富は、全部ひとりで独占してはいけないのです。なぜなら、その富は、努力のみによって獲得したわけではないからです。

遺伝の恩恵があることは、成功者の誰ひとりとして否定できないのもまた、知識社会の真実なのです。

だとすれば、遺伝によって成功した人がいるのと同じように、遺伝によって失敗した人がいるのもいるので、成功者は、進んで富を分配しなければなりません。

ただ、僕は社会主義者でも共産主義者でもなく、個人の権利や自由は尊重するべきと考えている「リベラル」です。

で、この「リベラル」の考え方は、富を生み出す前提となっています。というのも、自分が生み出した富を、国家を含めた「他人」に奪われないからこそ、富を生み出す動機づけとなっているからです。

だから、僕は、社会主義的な「平等」を嫌います。平等は社会を貧困に追い込みます。自分の生み出した富が他人や国家に奪われるなら、富を生み出す動機がなくなるからです。

僕は、この点を強調したいです。

日本人はどうも、「平等」を望みますが、僕としては、全員が同じ収入であることを実現しようとしてしまうと、誰も日本にいなくなってしまいます。

目指すべきは、金持ちたちが、自分の収入や資産を、努力だけで獲得してはいないことを自覚し、遺伝の恩恵が思った以上に大きいことを踏まえて、自ら進んで分配する社会です。

金持ちたちには、どんどんどんどん富を生み出しまくってもらって、そのおこぼれをもらう。

おこぼれを分け与える理由は、「遺伝の影響で富を得ているのだから、遺伝の影響で富を得られなくなっている人に分け与えるべきだよね」ということです。

ただ、先ほど言ったように、富はどんどんどんどん生み出しまくっていただいて、経済全体が拡大したほうが救える命は増えるので、平等を目指したせいで経済が縮小することは回避しなきゃいけません。

ま、結局、今の日本とあんまり変わんないんですけどね。

だから、今の日本はそれなりにうまくやっていると僕は思っています。ただ、どうやら、金持ちを妬む人たちが多いような気がします。

平等の実現は、富を生み出さなくなるので、回避するべきです。

「平等」を実現せずに、金持ちたちからたくさんお金を分け与えてもらう方法を考えなきゃいけなくて、そうすると、金持ちを礼賛するようなアメリカの文化のほうがいいような気がします。

ただ、アメリカでは、知識量は努力が100%左右することを前提に知識社会を信奉する人たちも多く、その結果、分配は不要であるとして、貧富の差も広がっています。

日本は、アメリカよりも貧富の差は少ないので、その点はすばらしいなとは思います。

ただ、「平等」ばかりを目指して、金持ちが日本から消えてなくなってしまっては、生活保護も立ち行かなくなってしまいます。

金持ちたちが、もっともっとお金を稼いで、それを分配してもらう。

そこを目指したほうがいいなと僕は思います。

金持ちを礼賛して、金持ちたちが気持ちよくお金を分け与えられる環境を僕は作りたいです。

で、金持ちが気持ちよく分配するには、その分配を受け取る側も、気持ちよく受け取る必要があります。このとき、「働かざる者食うべからず」が障壁になるんですが、自分で働いて生活費を稼がなくても生きていていいんです。うつ病闘病中の僕もそうでしたし。

遺伝の影響によって、「やってもできないこと」が誰しもあります。にもかかわらず、「全員助ける」を現代社会は決断しているわけで、そうすると、やってもできない人を税金で全員助けるのが現代社会なんです。

だから、金持ちからの分配(施し)を、素直に、もっと言えば、「喜んで」受け取るのが、僕の思想的には「あるべき姿」です。

お金持ちの皆さん、もっともっと稼いでください!僕は一切妬みません!

ただ、あなたが遺伝のおかげで稼げるのと同じように、遺伝のおかげで稼げない人たちがいるので、きちんと分配してほしいです。

よろしくおねがいします!

それではまた明日!・・・↓

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