機動力と自由度に優れた世界最小・最軽量(※1)高倍率ズームレンズ「LUMIX S 28-200mm F4-7.1 MACRO O.I.S.」を語る
こんにちは。LUMIX S 28-200mm F4-7.1 MACRO O.I.S.開発担当の材津です。
こちらの記事では、CP+2024初日に発表された本レンズの、スペックだけでは語りきれない開発のこだわりをお話しさせていただきます。
このレンズの特徴
LUMIX S 28-200mm F4-7.1 MACRO O.I.S.は世界最小・最軽量(※)の高倍率ズームレンズです。
広角から望遠、それにハーフマクロでの撮影も可能とし、幅広い表現を、この一本で実現しました。
純正レンズらしく、使用感もこれまでのレンズ同様に統一されています。他のレンズと合わせて違和感なく使用いただけるでしょう。
このように、広角から望遠、さらにマクロまで、様々なシチュエーションでの撮影をお楽しみいただけます。
小型軽量へのこだわり
開発当時、キットレンズでもあるLUMIX S 20-60mm F3.5-5.6と同じサイズで、7倍ズームレンズを実現することを目標としていました。
しかし、全く同じサイズにすることは厳しく…。長さが20-60に比べ、6mmほど長くなりました。外径はほぼ同じです。フィルター径においては、F1.8シリーズと組み合わせて撮影をされるお客様を想定し、F1.8シリーズと同じΦ67にそろえた設計をしています。
なぜ高倍率ズームにおいて、そこまで小型軽量化されたレンズ開発にこだわったかというと、一本で完結できて日常的に持ち歩けるレンズを開発したかったからです。
やはり、重たいと日常的に持ち出すには少し億劫ですよね。
軽くて持ち出しやすく、一本で幅広い焦点距離をカバーできるレンズを開発して、様々なシーンに対応したレンズをご提供したいという想いから開発を進めていきました。
この一本でも十分ですが、F1.8シリーズの他に、同じサイズ感のLUMIX S 14-28mm F4-5.6 MACROとの組み合わせもおススメです。
カメラと組み合わせても1.5kg程度で、14mm~200mmまでをカバーしたシステムを組むことができます。
いずれもコンパクトなレンズなので、カメラリュックの中で寝かせず縦置きできることも、省スペースに繋がる利点と言えるでしょう。お出かけの際の荷物をコンパクトにまとめることが出来ます。
ハーフマクロを搭載
ワイド端ではハーフマクロをお楽しみいただけます。ぜひ被写体によって撮影をお楽しみください。お花の写真、テーブルフォト、背景をぼかした撮影など多彩な表現が可能です。
F4と聞くと「ボケにくい」と感じられるかもしれませんが、マクロであればF4でも十分にボケるんです。
ボカしたい時はぜひハーフマクロでの撮影もお試しください。
被写界深度をコントロールできる絞り
絞りにおいては、広角端で最大F32~望遠端で最大F45まで絞り込むことができます。
絞り値範囲が広く、被写界深度を自由にコントロールできることも、表現力の広さに繋がっていると言えるでしょう。
NDフィルターが無くても、絞り込むことで、スローシャッターを活用し、上図の様に滝の流れを滑らかに表現する事が可能になります。
また、躍動感あふれる動く被写体を取りたいときに、流し撮りをする等、とっさのテクニカルな活用が出来ます。
従来のSシリーズと同様の描写力
よく誤解されますが、小型軽量ズームだからと言って写りには妥協していません。
従来のSシリーズ同様、一定の規格のもとで設計されていますので、今回のような最小の高倍率ズームでもその規格を緩めるようなことはせずに開発しました。
小型化の設計にはとてもこだわりました。広角から望遠にかけてズームする際の繰り出し量が最小になるように最適化設計を行っています。機構設計者とズーム構成のシミュレーションを何度も繰り返しました。結果、前側のレンズ群の繰り出し量を抑制する事を達成し、コンパクトな7倍ズームを達成しております。
工場のモノづくりにおいては、解像力とボケ感などの光学性能を安定した品質でお届けするために、一つ一つ丁寧に調整をしたうえで、検査を行い工場出荷をしております。
開発者作例 まとめ
自由な発想で街を歩けるレンズ
「自由な発想で街を歩けるレンズ」とは、CP+で一緒に登壇したコムロミホ先生にいただいた言葉です。
幅広い焦点距離、手元も撮影できるハーフマクロ、深い被写界深度で手前から奥行きまでピントを合わせることもでき、小さく、軽い。
日常使いから、旅や街歩きに最適な一本です。ぜひお楽しみください。
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