アンデルセンの「二本の蝋燭」

画像1 夜に灯すキャンドルの炎の揺らぎは、眺めていると心を落ち着かせる。そういえば「二本の蝋燭」というアンデルセンのお話があったっけ。高価な蜜蝋の蠟燭と、鯨の油から作られた安物の蝋燭のお話。上等な蝋燭は銀の蝋燭立ての上に置かれるのさ、と言う。がっかりした安物の蝋燭だったが、みずぼらしい家にもらわれ温かい食卓を照らし、お母さんの縫い物を照らす。「みんな、それぞれに幸福があって、自分が幸福と感じられれば、それは幸福なことなんだ。だからぼくは、本当に幸福だ。」と気が付く鯨の油で作られた蝋燭のお話。
画像2 蝋燭立てが好きなのはなぜだろう。集まった蝋燭立てに色々な蝋燭を立てると冬の気分になる。鉄にシャビーな塗装を施したものやシルバープレートや硝子。脚が長いもの、短いもの。腕がついているもの・・・。そして、ふと思い出すのがアンデルセンのお話だ。どこでも、自分を必要としてくれるところに幸福があって、羨むことなんてないんだと気がついた不恰好な蝋燭が愛おしいお話。
画像3 街は、すこしずつクリスマスに近づいている。

書くこと、描くことを続けていきたいと思います。